2013年11月29日 (仮訳)中国のカラカサタケ属菌 Ge, Z., Yang, Z. & Vellinga, E., 2010. The genus Macrolepiota (Agaricaceae, Basidiomycota) in China. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-010-0062-0 [Accessed November 29, 2013]. 【R3-00052】2013/11/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 115点の標本を基に、中国産のカラカサタケ属菌の形態および分子系統を調査した。 中国産カラカサタケ属菌として、本論文で新種記載したMacrolepiota detersaおよびMacrolepiota orientiexcoriataを含む6種を認めた。 旧Volvolepiota属に相当する、つばを持ちクランプを欠くグループに対して、分子系統解析の結果を基に、新節Volvataeを提唱した。 中国安徽省宣城市旌徳県 (新種) Macrolepiota detersa Z. W. Ge, Zhu. L. Yang & Vellinga マントカラカサタケ 語源…脱離する 【よく似た種との区別】 Macrolepiota procera(カラカサタケ) 形態が極めて類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種よりも鱗片が小さくプレート状で、より傘に圧着している 本種より柄に明瞭な暗褐色の鱗片を持つ 本種と縁シスチジアの形態が異なる 本種より傘鱗片の菌糸断片が長い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Macrolepiota dolichaula ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘鱗片がプレート状 本種と異なり傘鱗片が短くほとんど分枝しない菌糸からなる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Macrolepiota prominens 本種と異なり傘中央部が突出する 本種と異なり襞が成熟すると黒くなる 本種と異なりつばが単純で幅広い 中国四川省カンゼ・チベット族自治州郷城県 (新種) Macrolepiota orientiexcoriata Z. W. Ge, Zhu. L. Yang & Vellinga 語源…東洋の鱗片のある 【よく似た種との区別】 Macrolepiota excoriata 形態が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘に不明瞭な隆起がある 本種よりも傘鱗片が星形になる割合が高い 本種と異なり柄が平滑 本種より縁シスチジアが狭棍棒形~類円筒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Macrolepiota phaeodisca 本種と異なり傘表面に暗色の鱗片状繊維を持つ 本種と異なりクランプを欠く Macrolepiota mastoidea(シロエノカラカサタケ) 本種と異なり傘に顕著な隆起を持つ 本種と異なり不規則形または星形の帯灰褐色のビロード上の鱗片を持つ 本種と異なり柄が細長く淡い帯褐色の鱗片に覆われる Chlorophyllum neomastoideum(ドクカラカサタケ) 本種と異なり赤変性を持つ 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が截断状 本種と異なり縁シスチジアが嚢状~棍棒形 (その他掲載種) Macrolepiota dolichaula (Berk. & Broome) Pegler & Rayner 【よく似た種との区別】 Macrolepiota procera(カラカサタケ) 本種より褐色が強い 本種と異なり傘表面にプレート状の鱗片を持つ 本種と異なり柄に褐色の鱗片を持つ 本種よりも担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり傘鱗片を構成する菌糸が糸状被を形成し、菌糸が帯黄褐色で分枝が稀 Macrolepiota detersa(マントカラカサタケ) ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘鱗片がプレート状にならない 本種と傘鱗片を構成する菌糸が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Macrolepiota mastoidea(シロエノカラカサタケ) 本種より子実体が比較的小さい 本種より傘鱗片の配列が不規則 本種と異なり傘鱗片が時に星形になる 本種と異なり柄に微かに帯状模様がある 本種と異なり担子器基部に稀にクランプがある Macrolepiota permixta 本種と異なり傘鱗片が大きくプレート状 本種と異なり柄の肉が傷つくと橙赤色~ワイン色になる Macrolepiota rachodes 本種と異なり傘鱗片がプレート状 本種と異なり担子胞子が截断状 本種と異なり担子胞子にエピスポリウムの窪みにより生じる発芽孔を持ち、発芽孔にはキャップを持たない 本種と異なり傘鱗片が子実層状被からなる (その他掲載種) Macrolepiota mastoidea (Fr. : Fr.) Singer シロエノカラカサタケ 【よく似た種との区別】 Macrolepiota excoriata 本種と異なり柄が平滑 本種より担子器基部にクランプが普通に見られる Macrolepiota dolichaula 本種より子実体が比較的大きい 本種より傘鱗片の配列が規則的 本種と異なり傘鱗片が星形になることがない 本種と異なり柄の微かな帯状模様を欠く 本種と異なり担子器基部にクランプを欠く