2016年12月6日 (仮訳)熱帯アメリカ産Inonotus linteus種複合体の詳細検討 Vlasák, J. et al., 2013. A further study on Inonotus linteus complex (Hymenochaetales, Basidiomycota) in tropical America. Phytotaxa. Available at: http://lfse.iae.ac.cn/Article/UploadFiles/201403/2014031310460475.pdf [Accessed December 6, 2016]. 【R3-03542】2016/12/06投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 熱帯アメリカ産のInonotus linteus種複合体を検討し、I. pseudolinteusおよびI. sideroxylicolaの2新種を記載した。 また、新組み合わせとしてPhellinus dependensをカワウソタケ属に移した。 熱帯産の本種複合体の検索表を掲載した。 Venezuela, San Félix, town park (新種) Inonotus pseudolinteus Vlasák & Y.C. Dai 語源…偽のInonotus linteus 【よく似た種との区別】 Inonotus linteus 熱帯アメリカに分布する 子実体が多年生 実質に結合菌糸様の菌糸を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり子実層剛毛が稀ではなく豊富 本種と異なり骨格菌糸がKOH中で不変ではなく膨大する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA. US Virgin Islands, St. John Island (新種) Inonotus sideroxylicola Vlasák & Y.C. Dai 語源…Sideroxylon属に生息する 【よく似た種との区別】 Fulvifomes rimosus(オオメシマコブ) 本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形 本種と異なり剛毛を欠く Inonotus dependens ヴァージン諸島などに分布する 子実体が多年生 実質に結合菌糸様の菌糸を含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Inonotus dependens (Murrill) Vlasák & Y.C. Dai 旧名:Phellinus dependens (Murrill) Ryvarden (基礎異名はPyropolyporus dependens Murrill) 【よく似た種との区別】 Phellinus everhartii 肉眼的形質が類似している 子実体が多年生 顕微鏡的形質が類似している 本種と異なり実質の骨格菌糸に稀に隔壁を有するのではなくしばしば単純隔壁を有する mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(先行研究) Inonotus linteus 中米に分布する 子実体が多年生 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく類球形 本種と異なり実質に結合菌糸様の菌糸を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inonotus cubensis 中米に分布する 子実体が多年生 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり孔壁が厚い 本種より肉が厚い 本種より子実層剛毛が長い 本種と異なり実質に結合菌糸様の菌糸を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inonotus weirianus 子実体が多年生 孔口のサイズが類似している 担子胞子のサイズが類似している 本種と異なり米国南東部にのみ分布する 本種と異なりクルミ属植物のみを宿主とする 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく類球形~卵状 本種と異なり実質に結合菌糸様の菌糸を欠く Inonotus sideroxylicola ヴァージン諸島などに分布する 子実体が多年生 実質に結合菌糸様の菌糸を含む ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される