2015年3月2日 (仮訳)二次代謝産物および分子系統の比較により認められた、昆虫と関係を持つエンドファイトのDaldinia属新種 Pažoutová, S. et al., 2013. A new endophytic insect-associated Daldinia species, recognised from a comparison of secondary metabolite profiles and molecular phylogeny. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-013-0238-5 [Accessed March 2, 2015]. 【R3-01605】2015/03/02投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Xiphydria prolongataの菌嚢から分離されたDaldinia属エンドファイトの形態、生態、分子系統、二次代謝産物プロファイルを比較検討し、D. hawksworthiiとして新種記載した。 本種から他のDaldinia属約250菌株から見出されなかった特異なピロン化合物を検出し、分子構造を決定してダルシンビオピロン (dalsymbiopyrone) と命名した。 当該化合物は弱い抗菌活性および細胞毒性を示し、菌-宿主植物-共生昆虫の三者間相互作用に関連している可能性が考えられた。 Czech Republic, Moravia, Albrechtičky (新種) Daldinia hawksworthii S. Pažoutová, Šrůtka & M. Stadler 語源…イギリスの菌学者、David Leslie Hawksworth氏に献名 【よく似た種との区別】 Daldinia concentrica チェコに分布する ヤナギ科植物を宿主とする GC/MSプロファイルが類似している α-アクチン+β-チューブリンおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Daldinia vernicosa α-アクチン+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子柄の分枝パターンの変異が大きい 本種とコロニーの形態が大きく異なる α-アクチン+β-チューブリンおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Daldinia childiae(チャコブタケ) チェコに分布する α-アクチン+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種ほど分生子が細長くない 本種と異なりコロニーの縁部にしばしば分生子形成する束状の菌糸を生じる α-アクチン+β-チューブリンおよびITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Daldinia pyrenaica ヨーロッパに分布する 本種より分生子のサイズが小さい ITS+LSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される