2025年1月18日 (仮訳)北米の北方湿地においてLarix laricinaに生じた地衣および地衣生菌の新種 Thor, G. et al. 2024. A new lichen and lichenicolous fungus from Larix laricina in patterned fens of boreal North America. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/new-lichen-and-lichenicolous-fungus-from-larix-laricina-in-patterned-fens-of-boreal-north-america/7BE899CAFDE5ECA71BCCE19085CAFFF7 [Accessed January 18, 2025] 【R3-12446】2025/1/18投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Larix laricinaの枯死木に関連する2種の菌を検討し、地衣のRamboldia canadensisと地衣生菌のCalicium poculatumを新種記載した。 前者はTrebouxia simplexを共生藻に持ち、地衣体が帯灰クリーム色で暗褐色~帯黒色の粉芽を有し、地衣成分として”barbatolic acid”を有することなどで特徴づけられた。 後者はLecanora caesiorubella subsp. saximontanaを宿主とし、子嚢果が黒色で短い柄を有し、子嚢胞子が短いことなどで特徴づけられた。 Canada, Saskatchewan, 41 km by air ENE of village of Hudson Bay, large fen along Silica Sands Road (新種) Calicium poculatum G. Thor, McMullin & Gockman 語源…杯の(子嚢果の形状から) 【よく似た種との区別】 Calicium episcalaris 地衣類の寄生菌である ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチャシブゴケ属ではなくコナウロコゴケ属地衣などを宿主とする 本種より柄が長い 本種より子嚢胞子が長い ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Chaenothecopsis kalbii 米国に分布する 本種と異なりブラジル、オーストラリア、メキシコ、レユニオン島における分布が知られている 本種と異なり子実体がマザエジウムでない 本種と異なり柄基部が淡色 本種と異なり子嚢胞子の両端が尖る 本種より子嚢胞子の幅が狭い Canada, Alberta, Yellowhead County, c. 9.7 km NNE of Niton Junction, c. 10 km NW of Mackay (新種) Ramboldia canadensis G. Thor & T. Sprib. 語源…カナダ産の 【よく似た種との区別】 Buellia arborea カナダに分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 本種と異なり地衣体が埋生することがある 本種と異なり地衣体が薄い 本種と異なり粉芽塊が凹形 本種と異なり粉芽が帯褐色~帯黒色で青色を帯びる 本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよび”placodiolic acid”を含む Ramboldia cinnabarina ボレアルバイオームに生息する 粉芽を有する ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が結合する 本種と異なり地衣体表面が亀裂状 本種と異なり粉芽が類白色~帯緑色 本種と異なり地衣成分としてアトラノリン、フマルプロトセトラル酸、または脂肪酸類を含む ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ramboldia subcinnabarina ボレアルバイオームに生息する 粉芽を有する 本種と異なり地衣体が結合する 本種と異なり地衣体表面が亀裂状 本種と異なり粉芽が類白色~帯緑色 本種と異なり地衣成分としてアトラノリン、フマルプロトセトラル酸、または脂肪酸類を含む Ramboldia elabens ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が帯灰クリーム色でない 本種と異なり地衣体が疣状~小区画状でない 本種と異なり粉芽が暗褐色~帯黒色でない 本種と異なり粉芽が粘液で覆われるという特徴を欠く ITS+nrLSU+Mcm7に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ramboldia farinosa 粉芽塊を有する 本種と異なりカナダではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なり地衣体が帯灰クリーム色でない 本種と異なり地衣体が疣状~小区画状でない 本種と異なり粉芽が暗褐色~帯黒色でない 本種と異なり粉芽が粘液で覆われるという特徴を欠く Ramboldia sorediata 粉芽塊を有する 本種と異なりカナダではなくオーストラリアなどに分布する 本種と異なり地衣体が帯灰クリーム色でない 本種と異なり地衣体が疣状~小区画状でない 本種と異なり粉芽が暗褐色~帯黒色でない 本種と異なり粉芽が粘液で覆われるという特徴を欠く