(仮訳)インド産のDiorygma属地衣に生じるArthonia属菌の新種
Joshi, S., Upreti, DK. & Nayaka, S., 2013. A new lichenicolous Arthonia species (Arthoniaceae) on Diorygma from India. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S0024282913000042 [Accessed March 20, 2014].
【R3-00521】2014/03/20投稿

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3行まとめ

インドの西ガーツでDiorygma junghuhniiの地衣体に発生した地衣生菌を、Arthonia diorygmaeとして新種記載した。
本種の子器は球形か不規則な扁平状~凸型で、僅かに類白色の粉状であり、子嚢胞子は無色~帯灰色で、横方向に1隔壁が見られた。
宿主の地衣がヒマラヤ山脈北西部まで分布することから、本種の分布域もより広いことが予想された。
India, Tamil Nadu, Palni Hills, Perumalmalai area

(新種)

Arthonia diorygmae S. Joshi & Upreti
語源…Diorygma属の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Arthonia amylospora
地衣生菌である
子器のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子が無色
子嚢胞子に1隔壁を持つ
本種と異なりPorpidia rugosaと片利共生の関係にあると見られる
本種と異なり子器がほぼ埋生する
本種と異なり子器が小さな集まりをなす
本種と異なり子嚢胞子が成熟しても帯灰色~煙色にならない
本種と異なり子嚢胞子が非アミロイドではなくアミロイド
本種と異なり子嚢を生じる領域が淡褐色
本種と異なり子実上層がKOHで紫色に呈色しない
Arthonia peltigerea
地衣生菌である
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりアカツメゴケを宿主とする
本種より子器のサイズが大きい
本種と異なり子器が半球形
本種より子嚢を生じる領域が狭い
本種と異なり子嚢を生じる領域が淡褐色
本種と異なり子実上層がKOHで紫色に呈色しない
Arthonia semi-immersa
地衣生菌である
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子実層の幅が類似している
子嚢胞子が無色
本種と子器の生じ方が全く異なる
本種と異なり子器が埋生するか、または宿主の外皮を破って表在性となる
本種と異なり3-5つの子器が列をなす
本種と異なり子嚢胞子にペリスポアを欠く
本種と異なり子実上層がKOHで紫色に呈色しない
Arthonia punctella
地衣生菌である
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりインドではなくブリテン諸島に分布する
本種と異なりクボミスミイボゴケ属地衣を宿主とする
本種より子器のサイズが僅かに小さい
本種と異なり子嚢胞子が成熟すると帯灰色~煙色ではなく褐色
本種と異なり子嚢胞子が疣状
本種と異なり子実上層がKOHで紫色に呈色しない
Arthonia destruens
地衣生菌である
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりPhyscia stellariaまたはXanthoria parietinaを宿主とする
本種と異なり10個ほどの子器がいくぶん密な集まりをなす
本種と異なり子実層が帯黄色
本種と異なり子実層にアモルファスの色素が含まれる
本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく4-8胞子性
Arthonia plectocarpoides
地衣生菌である
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なりPseudocyphellaria scabrosaまたは高山性のゲジゲジゴケ属地衣を宿主とする
本種と異なり宿主に顕著なゴールを形成する
本種と異なり子実上層がKOHで紫色に呈色しない
本種と異なり子実下層を持つ
Arthonia cohabitans
地衣生菌である
子実上層がKOHで紫色に呈色する
本種と異なりをArthothelium macouniiを宿主とする
本種と異なり成熟した子器に子実上層を欠く
本種と異なり果殻側壁部が不明瞭な層をなす
本種と異なり子嚢を生じる層が帯黄褐色
Arthonia neglectula
地衣生菌である
子実上層がKOHで紫色に呈色する
本種と異なりレプラゴケ属地衣を宿主とする
本種より子嚢胞子のサイズがずっと小さい
Arthonia destruens var. nana
地衣生菌である
インドに分布する
形態的に類似している
子実上層がKOHで紫色に呈色する
本種と異なりオオロウソクゴケを宿主とする
本種より子器のサイズが比較的小さい
本種と異なり子嚢を生じる層が有色
本種と異なり子嚢が8胞子性ではなく4-8胞子性
本種と異なり子嚢に不明瞭な柄を持つ
本種より子嚢胞子が短い
Arthonia graphidicola
地衣生菌である
同じモジゴケ科地衣を宿主とする
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
子嚢胞子が無色
本種と異なりインドではなくヨーロッパに分布する
本種と異なりモジゴケを宿主とする
本種より子器のサイズが小さいか、あるいは細長く尖った形状をとる
本種と異なり子器が僅かに粉状にならない
本種より子嚢を生じる層の幅が狭い
本種と異なり子嚢を生じる層が淡い帯赤褐色
本種と異なり子嚢胞子が成熟すると灰色ではなく褐色になる
本種と異なり子嚢胞子が1隔壁ではなく2-3隔壁
Arthonia thelotrematis
地衣生菌である
同じモジゴケ科地衣を宿主とする
本種と異なりThelotrema lepadinumを宿主とする
本種より子器のサイズが小さい
本種と異なり子器が僅かに粉状にならない
本種より子嚢を生じる層の幅が狭い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が成熟すると灰色ではなく褐色になる
本種と異なり子嚢胞子が1隔壁ではなく2-3隔壁