2024年6月4日 (仮訳)中国においてクロマツの葉枯病を引き起こすBiscogniauxia属新種 Qiao, C. et al. 2024. A New Species of Biscogniauxia Associated with Pine Needle Blight on Pinus thunbergii in China. Forests. Available at: https://www.mdpi.com/1999-4907/15/6/956 [Accessed June 4, 2024] 【R3-11761】2024/6/4投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国四川省において発生したクロマツの針葉の葉枯病を調査した。 本病害は急速に進行し、発生率は30%に及び、宿主が完全に枯死する原因にもなった。 形態学的検討および分子系統解析の結果を基に、病原菌をBiscogniauxia sinensisとして新種記載した。 中国四川省巴中市南陽林場 (新種) Biscogniauxia sinensis Xiao-Lei Ding, Chang-Xia Qiao & D.W. Li 語源…中国産の 【よく似た種との区別】 Biscogniauxia atropunctata アジアに分布する ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくエクアドル、カナダ、メキシコ、米国などに分布する 本種と異なりクロマツではなくスイッチグラス、マリアアザミ、カエデ属、エノキ属、イチイ属樹木などを宿主とする 本種より分生子形成細胞が長い 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が無色~淡褐色ではなく無色 本種と異なりコロニーが白色で帯緑オリーブ色または鈍緑色のパッチ状 本種と異なりコロニーがフェルト状で環紋を欠き、縁部が縄状でのちに羊毛状になる 本種と異なりリバースが鈍緑色~帯緑オリーブ色 本種よりコロニーの生長が顕著に速い ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Biscogniauxia mediterranea 東アジアに分布する 同じマツ属植物を宿主とする 宿主に対して病原性を有することがある ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイタリア、フランス、スペイン、ポーランド、日本などに分布する 本種と異なりクロマツではなくヨーロッパアカマツ、コナラ属、モミ属、リンゴ属、カエデ属樹木などを宿主とする 本種と異なりエンドファイトとして知られている 本種より分生子形成細胞のサイズが大きい 本種より分生子が長い ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Biscogniauxia rosacearum アジアに分布する 同じマツ属植物を宿主とする ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりクロマツではなくPinus domestica、コナラ属樹木などを宿主とする 本種と異なり中国ではなくイタリア、イランなどに分布する 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い ITSおよびITS+ACT+TUB2+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される