(仮訳)天然環境から分離されたPenicillium属の新種P. ramulosum
Visagie, CM., Roets, F. & Jacobs, K. 2009. A new species of Penicillium, P. ramulosum sp. nov., from the natural environment. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.3852/08-149 [Accessed September 3, 2024] 【R3-12036】2024/9/3投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

南アフリカのフィンボス土壌およびProtea属植物の花序、カナダのブドウ果実から分離された菌を検討し、Penicillium ramulosumとして新種記載した。
本種はフィアライドが幅狭い針状、分生子が類球形~楕円形、培養下で形成するシンネマが自然界のものより顕著に短いことなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析で独自の単系統群を形成し、同属他種とはシンネマの長さやコロニーの色などが異なっていた。
Kalbaskraal, Western Cape Province, Malmesbury

(新種)

Penicillium ramulosum C.M. Visagie & K. Jacobs
語源…小枝状の(シンネマの形状から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Penicillium cecidicola
特定の宿主と関係を持つとみられる
シンネマを長期の培養で形成する
メトレのサイズが類似している
フィアライドのサイズが類似している
分生子のサイズが類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり虫こぶなどから分離される
本種よりシンネマが短い
本種と異なりシンネマの柄が白色または帯クリーム色
本種と異なりコロニーがCYA培地上で中央部は桃色、ばら色で他の部分が帯灰緑色なのではなく帯灰緑色~ターコイズ色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium dendriticum
特定の宿主と関係を持つとみられる
シンネマを長期の培養で形成する
メトレのサイズが類似している
フィアライドのサイズが類似している
分生子のサイズが類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりユーカリ属植物や虫こぶなどから分離される
本種よりシンネマが長い
本種と異なりシンネマの柄が硫黄色
本種と異なりCYA培地でのリバースが桃色~ダークルビーではなく”raw umber”色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium pseudostromaticum
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い
Penicillium coalescens
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い
Penicillium panamense
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い
Penicillium palmae
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い
Penicillium aureocephalum
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い
Penicillium calidicanium
シンネマを形成する
本種よりシンネマが長い