(仮訳)形態解析および複数遺伝子解析に基づく新熱帯産広義Junghuhnia属の再検討
Westphalen, MC. et al., 2018. A re-evaluation of Neotropical Junghuhnia s.lat. (Polyporales, Basidiomycota) based on morphological and multigene analyses. Persoonia. Available at: https://doi.org/10.3767/persoonia.2018.41.07 [Accessed January 2, 2019] 【R3-05823】2019/1/3投稿

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3行まとめ

新熱帯産広義Junghuhnia属菌の形態学的検討および分子系統解析を実施した。
1新種および1新組み合わせに対して新属Geesteraniaを提唱した。
その他、ヨーロッパ産と異なる系統を形成した新種Steccherinum neonitidumを記載し、1新学名および3新組み合わせを提唱した。
Brazil, Rio Grande do Sul, Morrinhos do Sul, Perdida

(新種)

Geesterania davidii Westph. & Rajchenb.
語源…Alix David氏に献名
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【よく似た種との区別】
Geesterania carneola
新熱帯に分布する
子実体が常に背着生
子実体が傷ついたり乾燥したりすると赤色を帯びる
担子胞子のサイズの範囲が重なることがある
シスチジアに微細な結晶を伴う
厚壁胞子を欠く
骨格菌糸がメタクロマティックである
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より孔口のサイズが大きい
本種ほど孔口が規則形ではなく強く裂ける
本種より担子胞子が僅かに長い
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく狭楕円形
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Brazil, Rio Grande do Sul, São Francisco de Paula, CPCN Pró-Mata

(新種)

Steccherinum neonitidum Westph. & Tomšovský
語源…新しいSteccherinum nitidum
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【よく似た種との区別】
Steccherinum nitidum
形態的に類似している(この種に同定されてきた)
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり新熱帯ではなく北半球温帯に分布する
本種より孔口のサイズが大きい
本種より担子胞子がやや長い
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Steccherinum meridionale
子実体が常に背着生
シスチジアが容易に観察される
生殖菌糸にクランプを有する
菌糸が凝集しない
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が淡い帯桃クリーム色~淡橙桃色ではなく肉桂色~煉瓦赤色
本種と子実体の質感が異なる
本種と異なり担子胞子が卵状~広楕円形ではなく類円筒形
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Junghuhnia globospora
新熱帯に分布する
子実体が薄い
子実体が常に背着生
シスチジアが容易に観察される
生殖菌糸にクランプを有する
菌糸が凝集しない
本種と異なり子実体が淡い帯桃クリーム色~淡橙桃色ではなく白色~クリーム色
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく球形~類球形
本種と異なりシスチジアに結晶を伴わない

(新学名)

Flaviporus tenuis Westph., Rajchenb. & Tomšovský
旧名:Junghuhnia minuta I. Lindblad & Ryvarden
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【よく似た種との区別】
Flaviporus brownii
シスチジアに結晶を伴う
シスチジアが厚壁
ハイファルペグを有する
Flaviporus liebmannii
子実体が類白色
傘が乾燥すると暗色になる
本種と異なり子実体が単生~重生する
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアに結晶を伴わない
本種と異なりシスチジアが厚壁でない
Junghuhnia neotropica
新熱帯に分布する
子実体が乾燥すると樹脂状に硬くなる
菌糸が強く凝集する
本種と異なり子実体が集まりをなして発生するのではなく単生する
本種と異なりシスチジアが棍棒形ではなく長形で頂部が便腹形
本種と異なりシスチジアに結晶を伴わない

(新組み合わせ)

Geesterania carneola (Bres.) Westph. & Rajchenb.
語源…(属名)故Rudolph Arnold Maas Geesteranus氏に献名
旧名:Junghuhnia carneola (Bres.) Rajchenb.
(基礎異名はPoria carneola Bres.)
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【よく似た種との区別】
Geesterania davidii
新熱帯に分布する
子実体が常に背着生
子実体が傷ついたり乾燥したりすると赤色を帯びる
担子胞子のサイズの範囲が重なることがある
シスチジアに微細な結晶を伴う
厚壁胞子を欠く
骨格菌糸がメタクロマティックである
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より孔口のサイズが小さい
本種と異なり孔口が強く裂けるのではなくより規則形
本種より担子胞子が僅かに短い
本種より担子胞子の幅が僅かに広い
本種と異なり担子胞子が狭楕円形ではなく楕円形
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Steccherinum meridionale (Rajchenb.) Westph., Tomšovský & Rajchenb.
旧名:Junghuhnia meridionalis (Rajchenb.) Rajchenb.
(基礎異名はJunghuhnia collabens var. meridionalis Rajchenb.)
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【よく似た種との区別】
Steccherinum polycystidiferum
新熱帯に分布する
子実体が常に背着生
子実体が頑丈でやや蝋質
顕微鏡的形態が非常に類似している
担子胞子が類円筒形
シスチジアが容易に観察される
生殖菌糸にクランプを有する
菌糸が凝集しない
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が肉桂色~煉瓦赤色でない
本種と異なり孔口面が煉瓦赤色、淡肉桂色、または鈍赤色ではなくクリーム色~ベージュ色
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Steccherinum neonitidum
子実体が常に背着生
シスチジアが容易に観察される
生殖菌糸にクランプを有する
菌糸が凝集しない
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が肉桂色~煉瓦赤色ではなく淡い帯桃クリーム色~淡橙桃色
本種と子実体の質感が異なる
本種と異なり担子胞子が類円筒形ではなく卵状~広楕円形
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Steccherinum polycystidiferum (Rick) Westph., Tomšovský & Rajchenb.
旧名:Junghuhnia polycystidifera (Rick) Rajchenb.
(基礎異名はPoria polycystidifera Rick)
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【よく似た種との区別】
Steccherinum meridionale
新熱帯に分布する
子実体が常に背着生
子実体が頑丈でやや蝋質
顕微鏡的形態が非常に類似している
担子胞子が類円筒形
シスチジアが容易に観察される
生殖菌糸にクランプを有する
菌糸が凝集しない
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が肉桂色~煉瓦赤色
本種と異なり孔口面がクリーム色~ベージュ色ではなく煉瓦赤色、淡肉桂色、または鈍赤色
ITS+LSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Steccherinum undigerum (Berk & M.A. Curtis) Westphalen & Tomšovský
旧名:Junghuhnia undigera (Berk. & M.A. Curtis) Ryvarden
(基礎異名はPolyporus undigerus Berk. & M.A. Curtis)
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【よく似た種との区別】
Junghuhnia semisupiniformis
新熱帯に分布する
菌糸が凝集しない
本種と異なり子実体が新鮮時屈曲性で乾燥すると紙質~コルク質なのではなくより頑丈
本種より孔口のサイズが小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい