2025年1月15日 (仮訳)Tubakia属の再評価およびコナラ属を宿主とする3新種と6新組み合わせ Harrington, TC. & McNew, DL. 2017. A re-evaluation of Tubakia, including three new species on Quercus and six new combinations. Antonie van Leeuwenhoek. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s10482-017-1001-9 [Accessed January 15, 2025] 【R3-12438】2025/1/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Tubakia属の再評価を実施し、米国からコナラ属樹木を宿主とするT. halliiなど3新種を記載した。 北米において本属菌は広く定義された単一の種として扱われていたが、実際には複数種からなることを示したほか、本属の遺伝的多様性の中心が東アジアであることを示唆した。 また、T. americanaなど6新組み合わせを提唱した。 Kirbyville, Missouri, USA (新種) Tubakia hallii T.C. Harrington & D. McNew 語源…森林遺伝学者の故Richard B. Hall氏に献名 【よく似た種との区別】 Tubakia iowensis 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする 形態的に類似している(識別困難である) ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種ほど分布が広くない 本種と異なり宿主が主にQuercus macrocarpaに限定される 本種と異なり葉および葉脈に斑点および壊死を引き起こすのではなく葉脈に壊死を引き起こす 本種と異なり盾形分生子殻が越冬葉の葉柄上に生じる 本種より盾型子座壁のサイズが小さい傾向がある 本種と異なりMYEA培地で分生子を形成する傾向にあるのではなく稀である ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia macnabbii 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より盾形分生子殻由来の分生子のサイズが僅かに小さい ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Jackson Co., Missouri, USA (新種) Tubakia macnabbii T.C. Harrington & D. McNew 語源…森林病理学者の故H. Sande McNabb氏に献名 【よく似た種との区別】 Tubakia dryina 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、イタリア、ニュージーランド、オランダ、中国における分布が知られている 本種と異なり盾形分生子殻が葉脈および葉組織ではなく小枝に生じる 本種より盾形分生子殻由来の分生子のサイズが小さい 本種と異なりコロニーに環紋をあらわす ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia hallii 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より盾形分生子殻由来の分生子のサイズが僅かに大きい ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia iowensis 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より盾形分生子殻由来の分生子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり培養下で容易に分生子を形成するという特徴を欠く ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia tiffanyae 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子の幅が広い ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia japonica 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国、イタリアではなく日本などに分布する 本種より分生子のサイズが大きい ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia seoraksanensis 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国、イタリアではなく韓国などに分布する 本種より分生子のサイズが大きい ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tubakia gloeosporioides 米国に分布する 形態的に類似している(培養なしで識別不能) 盾形分生子殻の形態が類似している 分生子の形態が類似している 本種と異なりコナラ属ではなくSassafras属植物などを宿主とする 本種と培養性状が異なる Tubakia liquidambaris 米国に分布する 盾形分生子殻の形態が類似している 分生子の形態が類似している 本種と異なりコナラ属ではなくフウ属植物などを宿主とする 本種と培養性状が明らかに異なる Tubakia nyssae 米国に分布する 形態的に類似している 本種と異なりコナラ属ではなくヌマミズキ属植物などを宿主とする Ames, Iowa, USA (新種) Tubakia tiffanyae T.C. Harrington & D. McNew 語源…菌学者の故Lois H. Tiffany氏に献名 【よく似た種との区別】 Tubakia macnabbii 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子の幅が狭い ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Tubakia americana (Höhnel) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Actinopelte americana Höhnel 【よく似た種との区別】 Tubakia dryina 米国に分布する 同じコナラ属樹木を宿主とする ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で近縁 本種より菌糸体が培養下においてずっと暗色である ITSおよびTEF1ーαに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Tubakia gloeosporioides (Tehon) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Actinothyrium gloeosporioides Tehon 【よく似た種との区別】 Tubakia macnabbii 米国に分布する 形態的に類似している(培養なしで識別不能) 盾形分生子殻の形態が類似している 分生子の形態が類似している 本種と異なりSassafras属などではなくコナラ属植物を宿主とする 本種と培養性状が異なる (新組み合わせ) Tubakia liquidambaris (Tehon & G.L. Stout) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Leptothyrella liquidambaris Tehon & G.L. Stout 【よく似た種との区別】 Tubakia macnabbii 米国に分布する 盾形分生子殻の形態が類似している 分生子の形態が類似している 本種と異なりフウ属などではなくコナラ属植物を宿主とする 本種と培養性状が明らかに異なる (新組み合わせ) Tubakia nyssae (Tehon) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Pirostoma nyssae Tehon 【よく似た種との区別】 Tubakia macnabbii 米国に分布する 形態的に類似している 本種と異なりヌマミズキ属などではなくコナラ属植物を宿主とする (新組み合わせ) Tubakia stellata (M.L. Farr) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Actinopelte stellata M.L. Farr (新組み合わせ) Tubakia supraseptata (S. Kaneko & Ts. Kobayashi) T.C. Harrington & D. McNew 旧名:Apiognomonia supraseptatai S. Kaneko & T. Kobayashi