2016年6月4日 (仮訳)細長い鎖生する分生子を有するAcremonium属菌:Acremonium fusidioidesおよび類縁種 Giraldo, A. et al., 2014. Acremonium with catenate elongate conidia: phylogeny of Acremonium fusidioides and related species. Mycologia. … Available at: http://www.mycologia.org/content/106/2/328.short [Accessed June 3, 2016]. 【R3-02985】2016/06/04投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Acremonium fusidioidesに形態的に類似し、分生子が鎖生し細長いことなどで特徴づけられる3新種を記載した。 A. pilosumは分生子に二型を有し、A. parvumは分生子が洋梨形~僅かに槍形、A. citrinumは分生子が倒卵形で黄色の色素を産生した。 これらの種は分子系統解析でいずれもバイオネクトリア科クレードに含まれ、A. fusidioidesに近縁であった。 The Netherlands, Oostelijk Flevoland (新種) Acremonium pilosum Giraldo, Guarro, Cano & Gene 語源…毛状の(分生子の様子から) 【よく似た種との区別】 Acremonium fusidioides オランダに分布する 畑地土壌から分離される 分生子が鎖生する 分生子が球形 分生子に二型を有する 培地中に拡散性の色素を産生しない ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりデンマーク、フランス、ドイツ、エチオピア、日本、イタリア、米国などにおける分布が知られている 本種と異なり種子、糞、唾液などの基質から分離される 本種と異なり分生子が淡褐色ではなく無色 本種と異なり分生子が球形と洋梨形~棍棒形ではなく球形と紡錘形 本種と異なり分生子に糸状の突起を有するのではなく疣状 本種と異なり37°Cで生育可能 ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Acremonium hansfordii 本種と異なりコロニーが鉛ワイン色~ワイン褐色 本種よりフィアライドが短い 本種と異なり分生子に二型があるのではなく褐色紡錘形截断状の分生子のみを形成する The Netherlands, Texel (新種) Acremonium parvum Giraldo, Guarro, Cano & Gene 語源…小型の(コロニーの大きさから) 【よく似た種との区別】 Acremonium fusidioides オランダに分布する ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりデンマーク、フランス、ドイツ、エチオピア、日本、イタリア、米国などにおける分布が知られている 本種と異なり種子、糞、唾液などの基質から分離される 本種と異なり分生子が鎖生するか頭状なのではなく鎖生する 本種と異なり分生子に二型を有する 本種と異なり分生子が洋梨形~僅かに槍形なのではなく球形および紡錘形 本種と異なり32°Cで生育可能 ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Acremonium alternatum 本種よりコロニーの生長が速い 本種と異なりフィアライドに2隔壁を有するという特徴を欠く 本種と異なり分生子が洋梨形または槍形で顕著に細長く基部が截断状という特徴を欠く Acremonium potronii コロニーの生長が遅い 本種よりフィアライドが短い 本種と異なり分生子が鎖生するのではなく粘性のある頭状 本種より分生子の幅が広い Acremonium pinkertoniae コロニーの生長が遅い 本種と異なり分生子が鎖生するのではなく粘性のある頭状 本種と異なり分生子が洋梨形~僅かに槍形なのではなく楕円形 本種と異なり分生子表面が粗面 Acremonium guillematii コロニーの生長が遅い 本種と異なり分生子が鎖生するのではなく粘性のある頭状 本種と異なりコロニーが黄色 本種と異なり培養下で結晶を形成する Acremonium incrustatum コロニーの生長が遅い 本種と異なり分生子が鎖生するのではなく粘性のある頭状 本種よりフィアライドが短い 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が洋梨形~僅かに槍形なのではなく涙形 本種と異なり菌糸が軟骨状 Acremonium egyptiacum 分生子が鎖生する 本種よりフィアライドが長い 本種よりコロニーの生長が速い 本種と異なりコロニーが着色する 本種と異なりA. fusidioidesクレードと遠縁(先行研究) Acremonium persicinum 分生子が鎖生する 本種よりフィアライドが長い 本種よりコロニーの生長が速い 本種と異なりコロニーが着色する 本種と異なりA. fusidioidesクレードと遠縁(先行研究) Papua New Guinea, Madan, Jais Aben (新種) Acremonium citrinum Giraldo, Guarro, Cano & Gene 語源…レモン色の(培地中に拡散する色素の色から) 【よく似た種との区別】 Acremonium hansfordii 本種よりフィアライドが短い 本種と異なり分生子が無色でない 本種と異なり分生子が倒卵形でない 本種と異なり培地中に拡散性の黄色の色素を産生するという特徴を欠く Acremonium cavaraeanum 分生子の型が単一 分生子が鎖生する 37°Cで生育不能 ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本などに分布する 本種と異なり木造住宅の壁などから分離される 本種よりフィアライドが短い 本種と異なり分生子が無色でない 本種と異なり分生子が倒卵形~楕円形ではなく楕円形~紡錘形 本種と異なり培地中に拡散する色素が黄色ではなくワイン色 ITS+D1/D2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Acremonium vitellinum 培養下で黄色の色素を産生する 本種と異なり分生子の基部が僅かに截断状 本種と異なり培養下で結晶を多数形成する 本種と異なりバッカクキン科の系統に近縁(先行研究) Acremonium chrysogenum 培養下で黄色の色素を産生する 本種と異なり分生子が粘性のある頭状 本種と異なり分生子が倒卵形~楕円形ではなく楕円形 本種と異なりコロニーが酵母状 本種と異なり”chrysogenumクレード”に属する(先行研究) Acremonium flavum 培養下で黄色の色素を産生する 本種と異なり分生子が粘性のある頭状 本種と異なり分生子が倒卵形~楕円形ではなく楕円形 本種と異なり厚壁胞子を多数形成する 本種と異なり耐熱性を有する 本種と異なり”chrysogenumクレード”に属する(先行研究) Acremonium guillematii 培養下で黄色の色素を産生する 本種と異なり分生子が粘性のある頭状 本種と異なり培養下で八面体の結晶を多数形成する 本種と異なりバッカクキン科の系統に近縁(先行研究)