(仮訳)Vaginatae節の希少かつ知名度の低い種、Amanita beckeri:ブルガリア新産種
Assyov, B. et al. 2022. Amanita beckeri (Amanitaceae, Agaricales), a rare and little-known species of section Vaginatae – the first record in Bulgaria. Novosti sistematiki nizshikh rastenii. Available at: https://www.binran.ru/en/publications/novosti-sistematiki-nizshyh-rastenij/2260/15031/ [Accessed May 26, 2026] 【R3-13927】2026/5/26投稿

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3行まとめ

バルカン半島およびブルガリアにおける新産種として稀産種かつ文献情報の乏しいAmanita beckeriを報告した。
ブルガリア産標本のITS配列はフランス産標本と100%同一であった。
本種と形態的に類似する、褐色でつばを欠く同属他種との比較情報と、分布に関する知見をまとめた。

(ブルガリア新産種)

Amanita beckeri Huijsman ex Huijsman
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita brunneoconulus
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(同種の可能性が示唆されている)
子実下層の形態が類似している
本種と異なりつぼの組織に”thromboplerous hyphae”を含むとされる
Amanita simulans
ヨーロッパに分布する
傘が帯灰褐色のことがある
傘表面の被膜の名残が帯黄褐色のことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりつぼが灰色になる
本種と異なりつぼにしばしば橙さび色の斑点をあらわす
本種と異なりつぼが明瞭な袋状
本種と異なりつぼが脆い
本種と異なりつぼの組織が主に未分化な繊維状菌糸から構成される
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita alseides
傘が帯褐色
つぼがやや脆い
本種と異なり柄表面に暗色のジグザグ模様が発達しない
本種と異なり被膜の名残が老成すると灰色になる傾向がある
本種より担子胞子のQ値平均が大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita ceciliae(テングツルタケ)
傘表面に脆く暗色化する外被膜の名残が多数残存する
柄表面にしばしば暗色のジグザグ模様が発達する
本種と異なり襞がしばしば老成すると灰色になる
本種と異なり柄の装飾が老成すると灰色になる
本種と異なりつぼが老成すると灰色になる
本種と異なり被膜の名残がしばしば老成すると灰色になる
本種と異なり外被膜に帯褐色色素を含む細胞がある
Amanita submembranacea
傘が様々な色調の褐色を帯びる
外被膜が主として球状細胞から構成される
本種と異なり石灰質土壌の広葉樹林ではなく酸性針葉樹林を顕著に選好する
本種と異なり傘表面の外被膜の名残が灰色になる
本種と異なりつぼが灰色になる
本種と異なりつぼが顕著な袋状
Amanita spadicea
傘が褐色
柄表面に褐色のジグザグ模様がある
本種と異なりつぼが退化的ではなく顕著に発達する
本種と異なりつぼが白色
本種と異なりつぼが膜質
本種と異なりつぼが鞘状
Amanita fulva(カバイロツルタケ)
傘が様々な色調の褐色を帯びる
襞の縁部が暗色
本種と異なりつぼに老成するとさび色の斑点をあらわす
本種と異なりつぼが鞘状
本種と異なりつぼが脆くない
本種と異なりつぼの組織が主として繊維状菌糸と少数の膨大要素から構成される
Amanita fulvoides
傘が様々な色調の褐色を帯びる
襞の縁部が暗色
本種と異なりつぼに老成するとさび色の斑点をあらわす
本種と異なりつぼが鞘状
本種と異なりつぼが脆くない
本種と異なりつぼの組織が主として繊維状菌糸と少数の膨大要素から構成される
Amanita betulae
傘の色が類似している
傘表面の被膜の名残が帯黄褐色になる傾向がある
柄表面に少なくとも黄褐色を帯びた装飾を有する
つぼが帯黄褐色になる傾向がある
本種とつぼの構造が全く異なり、主に未分化繊維状菌糸と少数の膨大要素から構成される
Amanita coryli
傘の色が類似している
傘表面の被膜の名残が帯黄褐色になる傾向がある
柄表面に少なくとも黄褐色を帯びた装飾を有する
つぼが帯黄褐色になる傾向がある
本種とつぼの構造が全く異なり、主に未分化繊維状菌糸と少数の膨大要素から構成される
Amanita dryophila
傘が帯褐色
外被膜が脆い
外被膜の組織に多数の膨大する細胞を含む
本種と異なり担子胞子が球形〜類球形ではなく主に広楕円形
本種より担子胞子のQ値平均が大きい