2022年4月14日 (仮訳)中国南西部、横断山脈産のAmanita属Validae節の新種、Amanita pallidoverruca Cui, Y-Y., Yang, ZL. & Cai, Q. 2022. Amanita pallidoverruca, a new species of Amanita section Validae from the Hengduan Mountains, southwestern China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.542.1.6 [Accessed April 14, 2022] 【R3-09417】2022/4/14投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国四川省の横断山脈で採集された菌を検討し、Amanita pallidoverrucaとして新種記載した。 本種はトウヒ属樹木と関係を持ち、傘が帯灰褐色で汚白色~帯灰色の疣に覆われ、つば縁部に帯灰黄色~帯オリーブ色の縁取りがあり、担子胞子が楕円形アミロイドであることなどで特徴づけられた。 分子系統解析で本種はA. excelsaに近縁で形態的にも類似していたが、傘の表面性状やつば縁部の色などが異なっていた。 中国四川省カンゼ・チベット族自治州巴塘県措普溝国家森林公園 (新種) Amanita pallidoverruca Yang-Yang Cui, Qing Cai & Zhu L. Yang 語源…淡色の疣の(傘表面の性状から) 【よく似た種との区別】 Amanita excelsa(キリンタケ) 同じマツ科の森林に生じる 形態的に類似している nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくオーストリア、ドイツなどに分布する 本種と異なり亜高山帯森林ではなくブナ科樹木と混交した亜熱帯林~温帯林に生息する 本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属樹木と関係を持つ 本種ほど子実体ががっしりとしていない 本種と異なり傘表面に汚白色~帯灰色のつぼの名残を伴うという特徴を欠く 本種と異なりつば縁部が帯灰黄色~帯オリーブ色でない nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita sepiacea(テングタケモドキ) 中国に分布する 傘表面のつぼの名残が淡色 nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりつばが次端部ではなく頂端にある 本種と異なりつばが白色~汚白色 本種と異なり担子胞子が楕円形~広楕円形 本種より担子胞子のQm値が小さい nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Amanita citrinoindusiata 同じValidae節に含まれる 中国に分布する 亜高山帯針葉樹林に生息する 形態的に類似している(混同のおそれがある) nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が帯褐灰色~暗灰色 本種と異なり傘表面の被膜の名残が汚白色~帯灰色ではなく暗灰色~黒色 本種と異なりつばがレモン色~帯黄色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子のQm値が小さい nrLSU+ITS+rpb2+tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される