2025年4月9日 (仮訳)統合的分類学的アプローチによりパタゴニア沿岸部産の新種Saccharomyces chiloensisが明らかになった Peña, TA. et al. 2024. An integrative taxonomy approach reveals Saccharomyces chiloensis sp. nov. as a newly discovered species from Coastal Patagonia. PLOS Genetics. Available at: https://journals.plos.org/plosgenetics/article?id=10.1371/journal.pgen.1011396 [Accessed April 9, 2025] 【R3-12690】2025/4/9投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ チリ、パタゴニア沿岸部のナンキョクブナ林で樹皮から分離された酵母の一種を検討し、Saccharomyces chiloensisとして新種記載した。 本種は全ゲノム解析、表現型プロファイリング、種間生殖的隔離の評価を組み合わせた統合的アプローチにより明確に識別された。 本種に属する分離菌株はオーストラリアとニュージーランドからも見出されたが、パタゴニア産のものとは遺伝的にも表現型的にも異なっていた。 Chile, coastal Patagonia, Chiloé (新種) Saccharomyces chiloensis T. A. Peña, P. Villarreal, N. Agier, M. de Chiara, T. Barrı́a, K. Urbina, C. A. Villarroel, A. R. O. Santos, C.A. Rosa, R. F. Nespolo, G. Liti, G. Fischer & F. A. Cubillos 語源…チロエ(島)産の 【よく似た種との区別】 Saccharomyces uvarum パタゴニアに分布する ITSおよびD1/D2領域の塩基配列が同一 本種と異なりヨーロッパ、北米における分布が知られている 本種よりマルトース存在下における生育能が有意に高い 本種より5%エタノール存在下における生育能が有意に高い 本種と階層的クラスタリング解析により表現型プロファイルが明確に区別される 本種とオーソログ平均塩基同一度が異なる 本種との交配試験で形成される胞子の生存率が低く、生殖的不和合性を示す 本種と全ゲノムレベルで4%の差異がある