(仮訳)Aspergillus nanangensis:記載文の更新およびJanorum節他種との表現型および生態の比較
Sklenář, F., Jurjević, Ž. & Hubka, V. 2025. Aspergillus nanangensis: updated description with phenotypic and ecological comparison to other species of section Janorum. Czech Mycology. Available at: http://www.czechmycology.org/doi/cmy.77101.php [Accessed March 11, 2025] 【R3-12601】2025/3/11投稿

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3行まとめ

米国ワシントン州において室内の空気や埃から分離されたAspergillus nanangensisを報告するとともに、本種の種概念を修正した。
本種の従来知られていなかった形質として、同節他種と同様に白色と緑色の2種類の分生子頭を持つことを示した。
分子系統解析の結果から、本種がA. yunnanensisと近縁であることが支持された。

(米国新産種)

Aspergillus nanangensis Pitt
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【よく似た種との区別】
Aspergillus brevijanus
同じJanorum節に含まれる
北米に分布する
土壌菌である
白色分生子頭の柄が短い
頂嚢が長形または類棍棒形
ヒューレ細胞を形成しない
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリア、米国ではなくトルコ、メキシコ、コロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり”accessory conidia”を形成する
本種よりCZA培地でのコロニーの生長が速い
本種と異なり37°Cで生育可能
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus janus
同じJanorum節に含まれる
米国に分布する
土壌菌で室内の空気からも分離される
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコ、スロバキア、エジプト、トルコ、パキスタン、ブラジル、パナマ、エクアドル、インド、イタリア、ノルウェーにおける分布が知られている
本種と異なり頂嚢が長形または類棍棒形ではなく棍棒形
本種と異なり”accessory conidia”を形成する
本種と異なりヒューレ細胞を形成する
本種よりCZA培地でのコロニーの生長が速い
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus trisporus
同じJanorum節に含まれる
土壌菌である
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリア、米国ではなくブラジルなどに分布する
本種より分生子柄がずっと短い
本種と異なり頂嚢が長形~類棍棒形ではなく棍棒形
本種と異なり”accessory conidia”を形成する
本種と異なりヒューレ細胞を形成する
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aspergillus yunnanensis
同じJanorum節に含まれる
土壌菌である
“accessory conidia”を形成しない
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリア、米国ではなく中国などに分布する
本種より白色分生子頭の頂嚢のサイズが大きい
本種と異なりヒューレ細胞を形成する
ITS+benA+CaM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される