2019年12月22日 (仮訳)建築環境から分離されたコウジカビ属Polypaecilum亜属 Tanney, JB. et al., 2017. Aspergillus subgenus Polypaecilum from the built environment. Studies in Mycology. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0166061617300477 [Accessed December 22, 2019] 【R3-06883】2019/12/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 454パイロシーケンシングと終点希釈法の2手法を用いて、世界12ヶ国の93の建物におけるハウスダストの菌類多様性を検討し、そのうち6ヶ国においてコウジカビ属Polypaecilum亜属の菌を検出した。 水分活性の異なる培地を用いて約9000株を分離し、DNAバーコーディングにより暫定的に同定するとともに分子系統解析を実施した。 Polypaecilum亜属の7種を確認し、そのうち5種を新種記載した。 Thailand, Chumphon (新種) Aspergillus kalimae Tanney, Visagie & Seifert 語源…Kalima Mwange博士(プロジェクトに関与した国際連合経済社会理事会のアドバイザー)に献名 【よく似た種との区別】 Aspergillus atacamensis ハウスダストから検出される MY10-12培地において37°Cで生育不能 塩化ナトリウムを含まない培地でほぼ生育しない ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1、ITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなくチリなどに分布する 本種と異なり洞窟のグアノ近傍の土壌から分離される 本種より分生子のサイズが小さい ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1、ITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thai, Sonkla (新種) Aspergillus noonimiae Tanney, Visagie & Seifert 語源…大学講師のParamee Noonim博士に献名 Surat, Thailand (新種) Aspergillus thailandensis Tanney, Visagie & Seifert 語源…タイ産の Micronesia, Malem (新種) Aspergillus waynelawii Tanney, Visagie & Seifert 語源…ニューヨーク植物園のWayne Law博士に献名 【よく似た種との区別】 Aspergillus sclerotialis 37°Cで生育可能 ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1、ITS、BenA、CaM、RPB2、TOP1、TSR1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりミクロネシア連邦、タイではなくフランスなどに分布する 本種と異なりハウスダストではなく家畜の飼料などから分離される 本種ほど分生子が球形でない 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり菌核を有する ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1、ITS、BenA、CaM、RPB2、TOP1、TSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Aspergillus keratitidis ミクロネシア連邦、タイに分布する ハウスダストから分離される 37°Cで生育可能 ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり台湾、米国(ハワイ)、インドネシア、メキシコにおける分布が知られている 本種と異なりヒトの眼およびコンタクトレンズ保存液などから分離される 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり菌核を有する ITS+BenA+CaM+RPB2+TOP1+TSR1、ITS、BenA、CaM、RPB2、TOP1、TSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Thailand, Chumphon (新種) Aspergillus whitfieldii Tanney, Visagie & Seifert 語源…トロント警察のEd Whitfield氏に献名