2024年7月11日 (仮訳)東アジア産の新種、Byssoloma orientale Miyazawa, K. & Ohmura, Y. et al. 2023. Byssoloma orientale (Pilocarpaceae, Ascomycota), a new species from East Asia. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/abs/byssoloma-orientale-pilocarpaceae-ascomycota-a-new-species-from-east-asia/3184CAD346843B93FB1C671BF414D31E [Accessed July 11, 2024] 【R3-11872】2024/7/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 日本と中国で生葉や樹皮上に発生した地衣の一種を検討し、Byssoloma orientaleとして新種記載した。 本種は地衣体が淡緑色で穀粉状、子器の縁部が良好に発達した綿毛状であり、子器盤が純黒色で子実上層に青緑色の色素を含み、子嚢胞子が無色円筒形で(7–)9–12(–17)隔壁を有し、粉子が長楕円形であることなどで特徴づけられた。 本種はB. chlorinumと形態的に類似していたが、分子系統解析で異なる独自の系統を形成した。 沖縄県国頭郡東村高江 (新種) Byssoloma orientale K. Miyaz. & Y. Ohmura ナガミワタヘリゴケ 語源…東洋の 【よく似た種との区別】 Byssoloma vanderystii(ヤツヘヤワタヘリゴケ) 日本、中国に分布する 子器縁部が綿毛状で地衣体表面に側方に広がる 子嚢胞子の隔壁数が類似している 粉子が長楕円形 mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイにおける分布が知られている 本種と異なり子実上層に青緑色色素を含まない 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(7–)9–12(–17)ではなく最大7 mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Byssoloma kakouettae 子嚢胞子の隔壁数が7を超える 本種と異なり日本と中国ではなくマカロネシアと西欧などに分布する 本種と異なり子器盤が純黒色ではなく橙色~黒色 本種と異なり子器縁部が地衣体表面に側方に広がるという特徴を欠く 本種と異なり子実上層が有色でない 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(7–)9–12(–17)ではなく最大19(–23) 本種と異なり側糸が十分に分枝しない 本種と異なり粉子が長楕円形ではなく”bifusiform”~倒洋梨形 Byssoloma laurisilvae 子嚢胞子の隔壁数が7を超える 本種と異なり日本と中国ではなくカナリア諸島などに分布する 本種と異なり子器縁部が地衣体表面に側方に広がるという特徴を欠く 本種と異なり子器盤が純黒色ではなく帯黄色~黄褐色 本種と異なり子実上層が有色でない 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(7–)9–12(–17)ではなく11-16 本種と異なり粉子が長楕円形ではなく”bifusiform”である Byssoloma chlorinum 日本に分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 地衣体が淡緑色 地衣体が穀粉状 子器盤が純黒色 子器縁部が綿毛状で地衣体表面に側方に広がる mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が(7–)9–12(–17)ではなく3 本種と異なり粉子が長楕円形ではなく洋梨形 mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される