2020年9月30日 (仮訳)マツの病原菌C. pineaと長らく混同されてきた新種、Caliciopsis moriondi Migliorini, D. et al., 2020. Caliciopsis moriondi, a new species for a fungus long confused with the pine pathogen C. pinea. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/53028/ [Accessed September 30, 2020] 【R3-07733】2020/9/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ヨーロッパおよび北米においてマツの罹病木に生じたCaliciopsis属菌について、形態学的検討および分子系統解析を実施した。 その結果、2つの異なるグループが明らかになり、片方を北米産の既知種C. pineaと同定した一方、ヨーロッパおよび米国ニューハンプシャー州産のもう片方をC. moriondiとして新種記載した。 両種は子座における子嚢果の分布や子嚢果の長さなどが異なっていた。 Italy, Florence, Lastra a Signa, Carcheri (新種) Caliciopsis moriondi N. Luchi, D. Migliorini & A. Santini 語源…樹病学者の故Francesco Moriondo教授に献名 【よく似た種との区別】 Caliciopsis pinea 米国に分布する 同じPinus radiataを宿主とする 宿主に潰瘍病を引き起こす 形態的に類似している(従来混同されてきた) 子嚢胞子が小型 子嚢胞子が卵形のことがある ITS+Bt1+EF1-αおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり主にヨーロッパではなく北米に分布する 本種と異なり子嚢果が子座において単生するか稀に2-3の集まりをなすのではなく多数が集まりをなす 本種より子嚢果の丈が高い 本種と異なり”ascigerous swelling”が末端生ではなく頂生 ITS+Bt1+EF1-αおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される