2014年5月17日 (仮訳)種分化の現場を押さえる:ハワイおよびベリーズでケシキスイ科甲虫から見出された酵母、Metschnikowia bowlesiae Lachance, M-A. & Fedor, AN., 2013. Catching speciation in the act: Metschnikowia bowlesiae sp. nov., a yeast species found in nitidulid beetles of Hawaii and Belize. Antonie van Leeuwenhoek. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10482-013-0106-z [Accessed May 16, 2014]. 【R3-00718】2014/05/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ハワイとベリーズでケシキスイ科の甲虫から分離された酵母を、Metschnikowia bowlesiaeとして新種記載した。 本種は大型の胞子を形成するMetschnikowiaクレードの中で、Metschnikowia arizonensisサブクレードに位置した。 本種はM. dekortorumからM. similisに至る側所的種分化の過程の中間的位置にあると考えられ、両種の雑種である可能性もあるとされた。 Manuka State Park, Hawaii (新種) Metschnikowia bowlesiae Lachance 語源…植物学者・生態学者で本種を含む多数の酵母を発見した故Jane Margaret Bowlesに献名 【よく似た種との区別】 Metschnikowia dekortorum 同所的に分布し(ベリーズ)、同じ宿主個体から分離された例もある 菌株によって変異が大きく、培養性状や資化試験での区別が困難 グルコースを発酵する グルコース、スクロース、マルトース、メレジトース、L-ソルボース、N-アセチルグルコサミン、エチルアミン塩酸塩、カダベリンを資化する イヌリン、ラフィノース、メリビオース、ラクトース、水溶性デンプン、L-アラビノース、D-アラビノース、L-ラムノース、メタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、グリセロール、エリトリトール、ガラクチトール、イノシトール、D-グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、D-グルコン酸、アセトン、酢酸エチル、硝酸、亜硝酸、L-リシンを資化しない アミノ酸を含まない培地で生育する 10 mg/L CTABに耐性を持つ ビタミン要求性を持つ ITS+D1/D2およびIGS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じM. arizonensisサブクレードに含まれる) IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 交配試験で2胞子性の子嚢を稀にしか形成しない Metschnikowia similis 菌株によって変異が大きく、培養性状や資化試験での区別が困難 グルコースを発酵する グルコース、スクロース、マルトース、メレジトース、L-ソルボース、N-アセチルグルコサミン、エチルアミン塩酸塩、カダベリンを資化する イヌリン、ラフィノース、メリビオース、ラクトース、水溶性デンプン、L-アラビノース、D-アラビノース、L-ラムノース、メタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、グリセロール、エリトリトール、ガラクチトール、イノシトール、D-グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、D-グルコン酸、アセトン、酢酸エチル、硝酸、亜硝酸、L-リシンを資化しない アミノ酸を含まない培地で生育する 10 mg/L CTABに耐性を持つ ビタミン要求性を持つ ITS+D1/D2およびIGS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じM. arizonensisサブクレードに含まれる) IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (ベリーズ新産種) Metschnikowia dekortorum Lachance & J.M. Bowles, 【よく似た種との区別】 Metschnikowia bowlesiae 同所的に分布し(ベリーズ)、同じ宿主個体から分離された例もある 菌株によって変異が大きく、培養性状や資化試験での区別が困難 グルコースを発酵する グルコース、スクロース、マルトース、メレジトース、L-ソルボース、N-アセチルグルコサミン、エチルアミン塩酸塩、カダベリンを資化する イヌリン、ラフィノース、メリビオース、ラクトース、水溶性デンプン、L-アラビノース、D-アラビノース、L-ラムノース、メタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、グリセロール、エリトリトール、ガラクチトール、イノシトール、D-グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、D-グルコン酸、アセトン、酢酸エチル、硝酸、亜硝酸、L-リシンを資化しない アミノ酸を含まない培地で生育する 10 mg/L CTABに耐性を持つ ビタミン要求性を持つ ITS+D1/D2およびIGS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じM. arizonensisサブクレードに含まれる) IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 交配試験で2胞子性の子嚢を稀にしか形成しない Metschnikowia similis 同所的に分布する(コスタリカ) 菌株によって変異が大きく、培養性状や資化試験での区別が困難 ITS+D1/D2およびIGS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じM. arizonensisサブクレードに含まれる) IGS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 交配試験で2胞子性の子嚢を稀にしか形成しない