(仮訳)パキスタン産の新種、Circinaria russus
Riaz, S. et al. 2024. Circinaria russus sp. nov. (Lichenized Ascomycota: Megasporaceae) from Pakistan. Biology Bulletin. Available at: https://link.springer.com/article/10.1134/S1062359023603579 [Accessed November 30, 2024] 【R3-12299】2024/11/30投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された岩上生地衣の一種を検討し、Circinaria russusとして新種記載した。
本種は地衣体が帯赤褐色で葉縁に裂片を欠き、地衣成分を含まないことなどで特徴づけられた。
本種と近縁種との地衣体、子器盤、子実層、子嚢胞子などの形態形質の比較表を掲載した。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, Chitral

(新種)

Circinaria russus S. Riaz, M.S. Iqbal, Nadeem, A.R. Niazi, & Khalid
語源…赤い(地衣体の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Circinaria tortuosa
アジアに分布する
形態学的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体の色が帯赤褐色ではなく黄土色または淡色
本種と異なり裂片を葉縁に欠くのではなく有する
本種と異なり子器の地衣体あたりの個数が1-3ではなく1
本種より子嚢胞子が短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Circinaria maculata
アジアに分布する
地衣体が小区画状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり裂片を葉縁に欠くのではなく有する
本種より子器盤のサイズが大きい
本種より子実層の丈が低い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Circinaria arida
裂片を葉縁に欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体表面が小区画状ではなく疣状~小区画状
本種より子器盤のサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Circinaria thorstenii
パキスタンに分布する
裂片を葉縁に欠く
地衣成分を欠く
本種と異なり地衣体の色が帯赤褐色ではなく帯白灰色
本種より子器盤のサイズが大きい
本種と異なり偽盃点を欠くのではなく有する
本種より子実層の丈が高い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Circinaria caesiocinerea
パキスタンに分布する
裂片を葉縁に欠く
子実層の丈の範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体の色が帯赤褐色ではなく青灰色、白灰色または褐色
本種より子器盤のサイズが小さい
本種より子嚢胞子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Circinaria contorta
パキスタンに分布する
裂片を葉縁に欠く
子器盤のサイズの範囲が重なる
子実層の丈の範囲が重なる
子嚢胞子のサイズの範囲が重なる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストリアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体の色が帯赤褐色ではなく灰緑色~淡褐色
本種と異なり地衣体が小区画状ではなく鱗片状~小区画状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される