2025年3月28日 (仮訳)ヨーロッパ産のCrepidotus stenocystisの北米産C. brunnescensとは異なる種としての定義 Jančovičová, S. et al. 2017. Delimitation of European Crepidotus stenocystis as different from the North American species C. brunnescens (Crepidotaceae, Agaricales). Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.328.2.3 [Accessed March 28, 2025] 【R3-12654】2025/3/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ヨーロッパ産のCrepidotus stenocystisについて、形態的に類似している北米産のC. brunnescensと比較し、両者が別種であることを確かめた。 前者は担子胞子の装飾がより顕著で、縁シスチジアおよび傘シスチジアがより長く、形状のタイプの比率が後者と異なることなどで特徴づけられた。 前者はC. applanatusに近縁であるのに対し、後者はC. malachioidesに近縁であった。 (その他掲載種) Crepidotus stenocystis Pouzar 【よく似た種との区別】 Crepidotus brunnescens 傘が初め白色で老成すると帯褐色 傘表面が無毛または白色繊維状 傘表面に吸水性を有する 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子が球形~類球形 担子胞子の光学顕微鏡下での装飾が類似している 縁シスチジアが瓶状またはフラスコ状 菌糸に全ての組織においてクランプを有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイスではなく米国に分布する 本種と異なり針葉樹林ではなく広葉樹林にのみ生息する 本種と異なり担子胞子の装飾がSEM下でより丈の高い疣状で明確な線で相互に接続しているのではなく、より丈の低い疣状でほとんど視認されない線で相互に接続している 本種より縁シスチジアが顕著に短い 本種と異なり縁シスチジアが主に狭小嚢形で小嚢形、狭棍棒形のものが稀なのではなく、狭小嚢形のものが最も多く見られるが小嚢形、狭棍棒形のものも多数存在する 本種より傘シスチジアが顕著に短い 本種と異なり傘シスチジアがフラスコ状のものが最も多く棍棒形のものがそれに続くのではなく棍棒形の方がフラスコ状のものより多い ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Crepidotus brunnescens Hesler & A.H. Smith 【よく似た種との区別】 Crepidotus stenocystis 傘が初め白色で老成すると帯褐色 傘表面が無毛または白色繊維状 傘表面に吸水性を有する 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子が球形~類球形 担子胞子の光学顕微鏡下での装飾が類似している 縁シスチジアが瓶状またはフラスコ状 菌糸に全ての組織においてクランプを有する ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくチェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイスに分布する 本種と異なり広葉樹林のみではなく針葉樹林に生息する 本種と異なり担子胞子の装飾がより丈の低い疣状でほとんど視認されない線で相互に接続しているのではなく、SEM下でより丈の高い疣状で明確な線で相互に接続している 本種より縁シスチジアが顕著に長い 本種と異なり縁シスチジアが狭小嚢形のものが最も多く見られるが小嚢形、狭棍棒形のものも多数存在するのではなく主に狭小嚢形で小嚢形、狭棍棒形のものが稀 本種より傘シスチジアが顕著に長い 本種と異なり傘シスチジアが棍棒形の方がフラスコ状のものより多いのではなくフラスコ状のものが最も多く棍棒形のものがそれに続く ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される