(仮訳)シュンギクの葉から分離された新種Gibellulopsis chrysanthemiの記載
Hirooka, Y., Kawaradani, M. & Sato, T., 2014. Description of Gibellulopsis chrysanthemi sp. nov. from leaves of garland chrysanthemum. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-012-0887-x [Accessed March 4, 2014].
【R3-00464】2014/03/05投稿

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3行まとめ

大阪府の3か所(岸和田市・熊取町・羽曳野市)でシュンギクの枯れ葉から分離された菌を、Gibellulopsis chrysanthemiとして新種記載した。
本種は分生子柄がVerticillium型で、長円筒形で先細りになる分生子を形成し、帯褐色の厚壁胞子を形成することなどで特徴づけられた。
ITS+D1/D2+EF1-αに基づく分子系統解析では、本種はG. nigrescensと近縁であった。

※本新種は、本論文中では「病原菌の可能性がある」と記述されているが、同時期に発表された論文で、シュンギクに苗腐病を起こすことが明らかにされている (Kawaradani et al., 2013)。

大阪府岸和田市

(新種)

Gibellulopsis chrysanthemi Hirooka, Kawaradani & Toy. Sato
語源…キク属の
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【よく似た種との区別】
Gibellulopsis nigrescens
植物病原菌と見なされることがある
ITS+D1/D2+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり長い分生子柄を形成するという特徴を持たない
本種と異なり分生子が長円筒形で先細りになる形状でない
本種と異なり分生子に1隔壁を持つという特徴を持たない
ITS+D1/D2+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cephalosporium serrae var. fuscum
形態的に類似している(同じGibellulopsis属の特徴を共有する)
本種と異なり長い分生子柄を形成するという特徴を持たない
本種より分生子が僅かに短い
本種と異なり分生子が先細りにならない
Plectosphaerella cucumerina
日本に分布する
キク属植物を宿主とする
植物病原菌である
分生子が長円筒形
分生子に1隔壁を持つ
コロニーが類白色
本種と異なり葉ではなく土壌および根圏に生息する
本種と異なり長い分生子柄を形成するという特徴を持たない
本種と異なり厚壁胞子を形成しない
ITS+D1/D2+EF1-αに基づく分子系統解析で遠縁