(仮訳)Fragaria chiloensis subsp. chiloensis f. patagonicaから分離された2種のエンドファイトの記載:新種Coniochaeta fragariicolaおよび新産種Coniochaeta hansenii
Campos-Quiroz, C. et al., 2023. Description of Two Fungal Endophytes Isolated from Fragaria chiloensis subsp. chiloensis f. patagonica: Coniochaeta fragariicola sp. nov. and a New Record of Coniochaeta hansenii. Taxonomy. Available at: https://www.mdpi.com/2673-6500/3/2/14 [Accessed April 8, 2023] 【R3-10493】2023/4/8投稿

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3行まとめ

チリの在来植物、Fragaria chiloensis subsp. chiloensis f. patagonicaのエンドファイトとして分離された2菌株を検討した。
そのうち1菌株を基にConiochaeta fragariicolaを新種記載し、本種は分生子の幅が狭く、ミクロサイクリック分生子形成を行い、厚壁胞子を形成することなどで特徴づけられた。
また、別の菌株をチリ新産種のC. hanseniiと同定した。
Chile, Pinto, Ñuble

(新種)

Coniochaeta fragariicola Campos-Quiroz & Castro
語源…オランダイチゴ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Coniochaeta endophytica
エンドファイトとして分離される
分生子形成細胞の形態が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく米国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくコノテガシワ属植物などを宿主とする
本種より分生子が短い
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成を行うのではなく行わない
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子がソーセージ形ではなく楕円形~紡錘形
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta cephalotheicoides
分生子形成様式がフィアロ型
分生子形成細胞が末端生または側生で分枝した菌糸から生じる
分生子形成細胞がほとんどの場合アンプル形で時に卵状または円筒形であり、顕著なカラレットを有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく中国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属植物ではなくシロアミタケ属菌などから分離される
本種と異なり分生子が粘質の頭状をなす
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
本種より分生子が楕円形である
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta palaoa
エンドファイトとして分離される
フィアライドの形状が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく米国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくハイゴケ属のコケなどを宿主とする
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta lutea
同じバラ科植物を宿主とする
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくサクラ属植物などから分離される
本種と異なり枯死材などから分離される
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子がソーセージ形ではなく桿形~ソーセージ形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta prunicola
分生子のサイズが類似している
分生子の形状が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく南アフリカなどに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくサクラ属植物などから分離される
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成を行うのではなく行わない
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta sordaria
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくドイツなどに分布する
本種と異なりアナモルフが知られていない
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta nivea
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく米国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属植物ではなくイワザクロゴケ属地衣などを宿主とする
本種と異なり分生子形成細胞が通常円筒形の突起から生じる
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta elegans
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく米国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくビャクシン属植物などを宿主とする
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合退化的
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合円筒形の突起から生じる
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合アンプル形で頂部が屈曲し、カラレットを有することもあるのではなくカラレットを有する
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成を行うのではなく行わない
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta angustispora
分生子の長さが類似している
分生子の形状が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくオランダなどに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属植物ではなく堆肥などから分離される
本種と異なり分生子が粘質の集まりをなす
本種より分生子の幅が広い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta dumosa
分生子の長さが類似している
分生子の形状が類似している
本種と異なり分生子が粘質の集まりをなす
本種より分生子の幅が広い
Coniochaeta coluteae
分生子形成細胞の形態が類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくウズベキスタンなどに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくColutea属植物などから分離される
本種より分生子形成細胞が短い
本種より分生子が僅かに短い
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり分生子がソーセージ形ではなく楕円形、長楕円形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta dendrobiicola
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくネパールなどに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくセッコク属植物などから分離される
本種と異なり分生子がソーセージ形ではなくほとんどの場合円筒形~ソーセージ形
本種より分生子が顕著に短い
本種より分生子の幅が顕著に広い
本種と異なり分生子に油滴を含まない
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniochaeta montana
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなく米国などに分布する
本種と異なりオランダイチゴ属ではなくビャクシン属植物などを宿主とする
本種と異なりミクロサイクリック分生子形成を行うのではなく行わない
本種より分生子が短い
本種より分生子の幅が広い
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(チリ新産種)

Coniochaeta hansenii (Oudem.) Cain
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