(仮訳)南極沿岸域のアルゼンチン諸島、キーウ半島地域におけるUmbilicaria属地衣の多様性と分布
Krzewicka, B. et al. 2024. Diversity and distribution of the lichen genus Umbilicaria in the Argentine Islands – Kyiv Peninsula region, the maritime Antarctic. Scientific Reports. Available at: https://www.nature.com/articles/s41598-024-65806-7 [Accessed August 3, 2024] 【R3-11943】2024/8/3投稿

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3行まとめ

南極のアルゼンチン諸島、キーウ半島地域においてUmbilicaria属地衣の調査を実施した。
U. africanaU. aprinaの2種を調査地域から初めて報告した。
調査地域における各種の分布図と分子系統樹などを掲載した。

(調査地域新産種)

Umbilicaria africana (Jatta) Krog & Swinscow
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria antarctica
形態的に類似している(この種の若い状態と混同のおそれがある)
“thalloconidia”が地衣体下面で黒色パッチ状をなす
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”thalloconidia”が多細胞ではなく単細胞で稀に1隔壁を有する
本種と異なり偽根が淡色~淡灰色でない
本種と異なり偽根が分枝しないか二叉分岐するか時に盛んに分枝するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria aprina(ナンキョクイワタケ)
形態的に類似している(この種の若い状態と混同のおそれがある)
“thalloconidia”が地衣体下面で黒色パッチ状をなす
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”thalloconidia”が多細胞ではなく単細胞で稀に1隔壁を有する
本種と異なり偽根が分枝しないか二叉分岐するか時に盛んに分枝するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Umbilicaria antarctica Frey & I.M. Lamb
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria kappenii
南極に分布する
地衣体が大型のことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり粉芽塊を欠くのではなく有する
本種と異なり”thalloconidia”を有するのではなく欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria aprina(ナンキョクイワタケ)
南極に分布する
地衣体が大型のことがある
“thalloconidia”が黒色
“thalloconidia”が単細胞
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体上面がいくぶん網目状粗面という特徴を欠く
本種と異なり偽根がストラップ状でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria africana
形態的に類似している(本種の若い状態と混同のおそれがある)
“thalloconidia”が地衣体下面で黒色パッチ状をなす
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”thalloconidia”が単細胞で稀に1隔壁を有するのではなく多細胞
本種と異なり偽根が淡色~淡灰色である
本種と異なり偽根が分枝しないか二叉分岐するか時に盛んに分枝する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(調査地域新産種)

Umbilicaria aprina Nylander
ナンキョクイワタケ
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria africana
形態的に類似している(本種の若い状態と混同のおそれがある)
“thalloconidia”が地衣体下面で黒色パッチ状をなす
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり”thalloconidia”が単細胞で稀に1隔壁を有するのではなく多細胞
本種と異なり偽根が分枝しないか二叉分岐するか時に盛んに分枝する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria antarctica
南極に分布する
地衣体が大型のことがある
“thalloconidia”が黒色
“thalloconidia”が単細胞
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体上面がいくぶん網目状粗面である
本種と異なり偽根がストラップ状である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Umbilicaria decussata (Villars) Zahlbruckner
ネナシイワタケ
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria krasheninnikovii
南極に分布する
地衣体上面の形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体下面が黒色パッチ状ではなく淡褐色
本種と異なり”thalloconidia”を有するのではなく欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria nylanderiana
南極に分布する
偽根を欠く
“thalloconidia”が地衣体下面に生じる
“thalloconidia”がすす状の黒色
“thalloconidia”が単細胞
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体上面に蠕虫状の隆起を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Umbilicaria kappenii Sancho, B. Schroeter & Valladares
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria antarctica
南極に分布する
地衣体が大型のことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり粉芽塊を有するのではなく欠く
本種と異なり”thalloconidia”を欠くのではなく有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Umbilicaria nylanderiana (Zahlbruckner) H. Magnusson
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【よく似た種との区別】
Umbilicaria decussata(ネナシイワタケ)
南極に分布する
偽根を欠く
“thalloconidia”が地衣体下面に生じる
“thalloconidia”がすす状の黒色
“thalloconidia”が単細胞
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体上面に蠕虫状の隆起を有するという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Umbilicaria hyperborea(ダイセツイワタケ)
形態的に類似している(しばしば誤同定された)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より地衣体が繊細で脆い
本種と異なり地衣体上面が褐色
本種と異なり地衣体上面が蠕虫状に折り畳まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Umbilicaria umbilicarioides (Stein) Krog & Swinscow
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