2014年2月7日 (仮訳)花生息性のべと病菌の多様性および種の境界 Thines, M. & Kummer, V., 2013. Diversity and species boundaries in floricolous downy mildews. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-012-0837-7 [Accessed February 6, 2014]. 【R3-00366】2014/02/07投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ シソ科を宿主とする花生息性のべと病菌の標本を複数調査し、種の境界と宿主特異性を検討した。 ITSおよびcox2に基づく分子系統解析で、それらの菌が従来考えられていたよりも高い多様性と宿主特異性を持つことが示唆された。 ドイツ・ブランデンブルク州で見出されたオトメイヌゴマを宿主とする菌を、Peronospora jageiとして新種記載した。 Gatow, Brandenburg, Germany (新種) Peronospora jagei Thines & Kummer 語源…植物病原菌の専門家、Horst Jage博士に献名 【よく似た種との区別】 Peronospora stigmaticola ドイツに分布する シソ科植物を宿主とする 分生子柄の枝分かれの回数の範囲が重なる 卵胞子のサイズの範囲が重なる ITSおよびcox2に基づく分子系統解析でごく近縁 本種と異なりイヌゴマ属ではなくハッカ属を宿主とする 本種と異なり花柱に普通に見出される 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子の長軸/短軸比がほとんどの場合2以上になる 本種と異なり分生子が涙形~広楕円形ではなく長紡錘形 ITSおよびcox2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Peronospora scutellariae 本種より分生子柄がずっと短い 本種より分生子が長い (その他の分類学的措置) 分生子柄の形態は宿主の種や発生する部位によって異なることから、宿主の異なるべと病菌の種レベルの分類形質としては安定していない可能性があるとした。