(仮訳)ヨーロッパ産クギタケ属菌の多様性およびC. rutilusのタイプ指定
Scambler, R. et al., 2018. Diversity of Chroogomphus (Gomphidiaceae, Boletales) in Europe, and typification of C. rutilus. IMA Fungus. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6317585/ [Accessed September 29, 2018].
【R3-05535】2018/9/29投稿

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3行まとめ

ヨーロッパ産クギタケ属菌類の調査を実施し、キプロスおよびイギリス産の新種Chroogomphus subfulmineusを含む8種を認めた。
新亜属Siccigomphusおよび3新節を提唱した。
ヨーロッパ産クギタケ属菌の検索表を掲載した。
Cyprus, Troodos

(新種)

Chroogomphus subfulmineus Niskanen, Loizides, Scambler & Liimat.
語源…Chroogomphus fulmineus類似の
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus britannicus
イギリスに分布する
形態的に類似している(かつてこの種の学名があてられていた)
担子胞子の形態が識別不能なほど類似している
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なりFulminei節ではなくFiliformes節に含まれる
本種と異なり柄が基部にかけて帯赤色~赤色でない
本種と異なり柄の肉が基部にかけて帯赤色~赤色でない
本種と異なりシスチジアが類円筒形、類小嚢形、または偽頭状ではなく主に紡錘状
本種より子実体基部の菌糸体の菌糸表面の小粒が粗い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chroogomphus fulmineus
同じFulminei節に含まれる
ヨーロッパに分布する
担子胞子が長い
襞実質が顕著なアミロイド
傘表皮の菌糸がゼラチン化しない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフランスおよびスペインにおける分布が知られている
本種より子実体のサイズがかなり小さい
本種より子実体が鮮やかな橙色を帯びる
本種と異なり子実体表面が乾燥しているか湿時僅かに粘性を帯びるのではなく粘性を有する
本種と異なり柄頂部の肉がより明るい黄色ではなく淡い黄褐橙色
本種と異なり柄基部の肉が微かにオリーブ色を帯びるのではなく暗灰色~黒色で緑色を帯びる
本種より担子胞子の幅がやや狭い
本種より担子胞子のQ値平均が大きい
本種よりシスチジアの幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Germany, Baden-Württemberg, Schwarzwald, Seedorf (ca 2 km SW)

(その他掲載種)

Chroogomphus rutilus (Schaeff.) O.K. Mill.
クギタケ
※本種およびシノニム (Gomphidius viscidus [*] testaceus Fr.) のエピタイプおよびレクトタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus purpurascens
同じChroogomphus節に含まれる
襞実質が顕著なアミロイド
傘表皮の菌糸がゼラチン化しない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシスチジアが厚壁ではなく薄壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Chroogomphus cf. purpurascens (Lj.N. Vassiljeva) M.M. Nazarova
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus rutilus(クギタケ)
同じChroogomphus節に含まれる
襞実質が顕著なアミロイド
傘表皮の菌糸がゼラチン化しない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりシスチジアが薄壁ではなく厚壁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Spain, Balearic Islands, Eivissa, Sant Josep de sa Talaia, Puig d’en Serra

(その他掲載種)

Chroogomphus mediterraneus (Finschow) Vila, Pérez-De-Greg. & G. Mir
※本種のエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus confusus
同じConfusi節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Chroogomphus britannicus A.Z.M. Khan & Hora
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus fulmineus
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
担子胞子が長い
本種と異なりFiliformes節ではなくFulminei節に含まれる
本種より担子胞子の幅が僅かに狭い
本種と異なりシスチジアが主に紡錘状という特徴を欠く
本種ほど子実体基部の菌糸体の菌糸表面の小粒が粗くない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chroogomphus subfulmineus
イギリスに分布する
形態的に類似している(かつて本種の学名があてられていた)
担子胞子の形態が識別不能なほど類似している
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なりFiliformes節ではなくFulminei節に含まれる
本種と異なり柄が基部にかけて帯赤色~赤色
本種と異なり柄の肉が基部にかけて帯赤色~赤色
本種と異なりシスチジアが主に紡錘状なのではなく類円筒形、類小嚢形、または偽頭状
本種ほど子実体基部の菌糸体の菌糸表面の小粒が粗くない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chroogomphus filiformis
同じFiliformes節に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイギリス、フィンランドなどではなく中国に分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
France, Corsica, Haute-Corse, Balagne, Forêt de Bonifatu

(その他掲載種)

Chroogomphus fulmineus (R. Heim) Courtec.
※本種のレクトタイプおよびエピタイプ標本を指定した。
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus subfulmineus
同じFulminei節に含まれる
ヨーロッパに分布する
担子胞子が長い
襞実質が顕著なアミロイド
傘表皮の菌糸がゼラチン化しない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフランスおよびスペインにおける分布が知られていない
本種より子実体のサイズがかなり大きい
本種ほど子実体が鮮やかな橙色を帯びない
本種と異なり子実体表面に粘性を有するのではなく乾燥しているか湿時僅かに粘性を帯びる
本種と異なり柄頂部の肉が淡い黄褐橙色ではなくより明るい黄色
本種と異なり柄基部の肉が暗灰色~黒色で緑色を帯びるのではなく微かにオリーブ色を帯びる
本種より担子胞子の幅がやや広い
本種より担子胞子のQ値平均が小さい
本種よりシスチジアの幅が広い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Chroogomphus helveticus (Singer) M.M. Moser
タカネクギタケ
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【よく似た種との区別】
Chroogomphus cf. roseolus
同じSiccigomphus節に含まれる
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりヨーロッパではなく中国およびパキスタンに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される