(仮訳)二相式オリーブ搾油廃棄物における培養可能菌類の多様性、その酵素能の予備的評価、およびTrichoderma属の2新種
Fryssouli, V. et al. 2025. Diversity of Culturable Fungi in Two-Phase Olive Mill Waste, a Preliminary Evaluation of Their Enzymatic Potential, and Two New Trichoderma Species. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/11/9/687 [Accessed September 25, 2025] 【R3-13200】2025/9/25投稿

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3行まとめ

二相式オリーブ搾油廃棄物から31種94菌株の培養可能な菌類を分離・同定した。
そこから形態形質および分子系統解析を基にTrichoderma amurcicolaT. olivarumの2新種を記載した。
酵素活性スクリーニングにより29種がセルロース分解・キシラン分解活性を示し、26種が色素脱色能を示した。
Greece, Peloponnese

(新種)

Trichoderma amurcicola V. Fryssouli, I. Kefalogianni, E. Polemis & G.I. Zervakis
語源…オリーブ残渣に生息する
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【よく似た種との区別】
Trichoderma simile
分生子柄がピラミッド型から樹状
分生子のサイズの範囲が重なる
分生子の長さ/幅比の範囲が重なる
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの形態の変異が大きい
本種よりフィアライドの幅が広い
本種より分生子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく楕円形
本種と異なり厚壁胞子が稀ではなく豊富
本種と異なり厚壁胞子が常に末端生ではなく頂生および節間生である
本種よりPDA35℃での生長が遅い
本種よりSNA25℃での生長が速い
本種と異なり拡散性色素を欠く
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichoderma guizhouense
分生子柄がピラミッド型から樹状
分生子のサイズが識別できないほど類似している
分生子の形状が識別できないほど類似している
コロニーに微かな果実臭がある
PDA上で黄色からオレンジ色の拡散性色素を産生する
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが短い
本種よりフィアライドの幅が広い
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
本種よりPDA35℃での生長が遅い
本種よりSNA25℃での生長が速い
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichoderma pholiotae
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドのサイズが大きい
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり厚壁胞子が稀ではなく頻繁である
本種と異なり厚壁胞子が常に末端生ではなく頂生および節間生である
本種と異なり拡散性色素を産生しない
本種と異なり35℃の耐熱条件下で速い生長を示さない
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichoderma asiaticum
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが顕著に短い
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり厚壁胞子を有するのではなく欠く
本種と異なり拡散性色素を産生しない
本種と異なり35℃の耐熱条件下で速い生長を示さない
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichoderma pseudoasiaticum
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが僅かに幅広い
本種と異なり分生子がほぼ球形
本種と異なり厚壁胞子が稀ではなく頻繁である
本種と異なり厚壁胞子が常に末端生ではなく頂生
本種と異なり拡散性色素を産生しない
本種と異なり35℃の耐熱条件下で速い生長を示さない
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Greece, Peloponnese

(新種)

Trichoderma olivarum V. Fryssouli, E. Polemis, M.A. Typas & G.I. Zervakis
語源…オリーブの
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【よく似た種との区別】
Trichoderma simmonsii
分生子柄構造がピラミッド型で1–3段に非対称的に分枝する
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが短い
本種よりフィアライドの幅が広い
本種より分生子のサイズが小さい
本種よりフィアライドが球形に近い
本種と異なり厚壁胞子を稀にしか形成しない
本種と異なりコロニー裏面に時に黄色色素を産生する
本種よりPDA25℃での生長が遅い
本種より35℃での生長が速い
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Trichoderma subvermifimicola
分生子柄構造がピラミッド型で類似
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄がより対称的
本種よりフィアライドが短い
本種よりフィアライドの幅が広い
本種より分生子のサイズが小さい
本種より厚壁胞子のサイズが小さい
本種と異なり厚壁胞子が節間生および頂生
本種と異なりコロニー裏面に時に黄色色素を産生する
本種より25℃での生長が遅い
本種より35℃での生長が遅い
ITS+rpb2+tef1-α+cal+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される