2019年9月24日 (仮訳)藻類生息菌の新種Epibryon kondratyukii、およびウクライナ南部で採集された稀な地衣生菌類 Darmostuk, VV. & Khodosovtsev, AY. 2019. Epibryon kondratyukii sp. nov., a new algicolous fungus, and notes on rare lichenicolous fungi collected in Southern Ukraine. Folia Cryptogamica Estonica. Available at: https://ojs.utlib.ee/index.php/FCE/article/view/fce.2019.56.11 [Accessed September 24, 2019] 【R3-06616】2019/9/24投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ウクライナにおいてスギゴケ属のコケ上の藻類フィルムに生じた菌を検討し、Epibryon kondratyukiiとして新種記載した。 本種は偽子嚢殻が小型で黒色剛毛状、子嚢胞子が無色で0-1隔壁を有することなどで特徴づけられた。 ウクライナ新産種として11種の地衣生菌を報告したほか、3種の地衣生菌についてそれぞれ1種ずつの新宿主を報告した。 Ukraine, Mykolayiv region, Voznesensk district, Aktove village, right bank of the river Mertvovod, Aktovsky valley (新種) Epibryon kondratyukii Khodos. & Darmostuk 語源…ウクライナの地衣学者、Sergiy Kondratyuk氏に献名(還暦の記念) 【よく似た種との区別】 Epibryon casaresii コケ上に生息する 形態的に類似している 本種と異なりスギゴケ上のCoccomyxa属類似藻類に生息するのではなく様々なコケ上に直接生じる 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり側糸状体を欠く Epibryon polyphagum 緑藻およびコケと関連する 本種と異なりスギゴケ属ではなくシモフリゴケ属のコケを宿主とする 本種より子嚢果のサイズが小さい 本種と異なり子嚢果に剛毛を欠く 本種より子嚢胞子が長い Epibryon dicrani コケと関連する 側糸状体を有する 本種と異なりスギゴケ属ではなくシッポゴケ属のコケを宿主とする 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Antennulariella lichenisata 形態的に類似している 本種と異なりスギゴケ上のCoccomyxa属類似藻類に生息するのではなく樹皮生である 本種と異なり地衣化している 本種より子嚢の幅が広い 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なりスミレモ属共生藻を有する (ウクライナ新産種) Adelococcus interlatens (Arnold) Matzer & Hafellner (ヨーロッパ、ウクライナ新産種) Ascochyta candelariellicola D. Hawksw. & Kalb (ウクライナ新産種) Clypeococcum psoromatis (A. Massal.) Etayo (ウクライナ新産種) Epithamnolia rangiferinae E. Zimm., Diederich & Suija ※Cladonia foliaceaを本種の新宿主として報告した。 (ウクライナ新産種) Katherinomyces cetrariae Khodos. ※Lecidea fuscoatraを本種の新宿主として報告した。 (ウクライナ新産種) Lawalreea lecanorae Diederich (ウクライナ新産種) Llimoniella adnata Hafellner & Nav.-Ros. (ウクライナ新産種) Merismatium decolorans (Rehm) Triebel (ウクライナ新産種) Sphaerellothecium cladoniae (Alstrup & Zhurb.) Hafellner (ウクライナ新産種) Stigmidium bellemerei Cl. Roux & Nav.-Ros. (ウクライナ新産種) Stigmidium ramalinae (Müll. Arg.) Etayo & Diederich 【よく似た種との区別】 Stigmidium epiramalina 同じカラタチゴケ属地衣を宿主とする 形態的に類似している(同種とする意見もある) 本種と子嚢胞子のサイズが僅かに異なる (ウクライナ新産種) Weddellomyces epicallopisma (Wedd.) D. Hawksw. ※Flavoplaca austrocitrinaを本種の新宿主として報告した。