(仮訳)Erysiphe havrylenkoanaおよびE. prunastri var. japonica: ErysipheUncinula節の新種および新変種
Meeboon, J. & Takamatsu, S., 2012. Erysiphe havrylenkoana and E. prunastri var. japonica: a new species and a new variety of Erysiphe sect. Uncinula (Erysiphaceae, Ascomycota). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-012-0832-z [Accessed December 20, 2013].
【R3-00166】2013/12/20投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

アルゼンチンでナンキョクブナ属樹木2種に発生したErysiphe havrylenkoanaと、日本でミヤマザクラに発生したE. prunastri var. japonicaを記載した。
rDNAを用いた分子系統解析では、ナンキョクブナ属に発生するうどんこ病菌の種レベルの分類形質としての、付属糸のらせんのパターンの重要性が示された。
E. prunastri var. japonicaは、中東からヨーロッパに分布する原種とは、子嚢の数と付属糸の形態やrDNAの塩基配列によって区別された。
Argentina, Lago Lacar

(新種)

Erysiphe havrylenkoana Meeboon & S. Takam.
語源…Maria Havrylenko博士に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Erysiphe nothofagi
南米に分布する
同じナンキョクブナ属樹木に寄生する
形態的に類似している
付属糸がコイルする回数が3-9回程度
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
閉子嚢殻の直径が本種より短い
本種と異なり付属糸のらせん状の部分が先端まで達することがある
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe patagoniaca
南米に分布する
同じナンキョクブナ属樹木に寄生する
形態的に類似している
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
寄生するナンキョクブナ属樹木の種が異なる
本種と異なり付属糸のコイルの回数が15-25で、らせん状の部分が付属糸のほぼ全長に達する
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe magellanica
南米に分布する
同じナンキョクブナ属樹木に寄生する
本種と異なり付属糸がらせん状にねじれない
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
北海道札幌市野幌森林公園

(新変種)

Erysiphe prunastri var. japonica Meeboon & S. Takam.
語源…日本の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Erysiphe prunastri var. prunastri
同じサクラ属樹木に寄生する
ITS領域に基づく分子系統解析でごく近縁
分布域が異なる
サクラ属樹木の異なる種に寄生する
本種と異なり閉子嚢殻あたりの子嚢の数が8つ(稀に7つ)ではない
本種と異なり付属糸が平滑でない
本種と異なり付属糸に稀に隔壁を持つことがない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される