2024年8月15日 (仮訳)南アフリカのフィンボス・バイオームで分離されたPenicillium属の4新種、およびLanata-Divaricata節の複数遺伝子系統解析 Visagie, CM. et al., 2015. Four new Penicillium species isolated from the fynbos biome in South Africa, including a multigene phylogeny of section Lanata-Divaricata. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1118-z [Accessed August 15, 2024] 【R3-11978】2024/8/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南アフリカのフィンボス・バイオームにおいて土壌、果実、空中などから61種のPenicillium属菌を分離した。 そのうち6種がLanata-Divaricata節に含まれており、さらなる形態学的検討および複数遺伝子系統解析により検討された。 その結果を基にP. annulatumなど4新種を記載し、近縁種との相違点などを記述した。 South Africa, Stellenbosch (新種) Penicillium annulatum C.M. Visagie & K. Jacobs 語源…環状の(コロニーの胞子形成領域から) 【よく似た種との区別】 Penicillium rolfsii CYA 37°Cで良好に生育する ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくイギリスなどに分布する 本種と異なり南アフリカではなく米国などに分布する 本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく楕円形 本種より全ての培地で生長が速い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Malmesbury (新種) Penicillium curticaule C.M. Visagie & K. Jacobs 語源…短い柄の(分生子柄のサイズから) 【よく似た種との区別】 Penicillium raperi CYA 25°Cでのリバースがオリーブ色~帯褐色 CYA 25°Cでのコロニーの生長が制限される ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくイギリスなどに分布する 本種よりフィアライドが長い 本種より37°C CYAでの生長が速い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Malmesbury (新種) Penicillium malacosphaerulum C.M. Visagie & K. Jacobs 語源…柔らかい小球の(閉子嚢殻の質感から) 【よく似た種との区別】 Penicillium reticulisporum 閉子嚢殻が帯黄藁色 子嚢胞子表面に2つの縦方向の隆起を有する ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなく日本などに分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種よりCYA 25°Cでの生長が速い 本種よりCYA 37°Cでの生長が遅い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される South Africa, Stellenbosch (新種) Penicillium ortum C.M. Visagie & K. Jacobs 語源…日の出の(YES培地でのコロニーが目玉焼きに見えることから) 【よく似た種との区別】 Penicillium cremeogriseum 閉子嚢殻を形成しない CREA培地で酸を産生する ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカではなくウクライナなどに分布する 本種よりCYA 30°Cと37°C、およびCYAS、YES、MEA培地での生長が遅い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, Virginia (その他掲載種) Penicillium glaucoroseum Demelius ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Penicillium janthinellum ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種よりCYA 25および30°Cでの生長が遅い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Penicillium koreense ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種よりCYA 25および30°Cでの生長が遅い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Penicillium ludwigii ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種よりCYA 25および30°Cでの生長が遅い ITS、BenA、CaM、RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される