2019年9月19日 (仮訳)多孔菌の新属、Frantisekia Spirin, W. & Zmitrovich, I. 2007. Frantisekia – a new polypore genus (Polyporales, Basidiomycota). Czech Mycology. Available at: http://www.czechmycology.org/_cm/CM59201.pdf [Accessed September 19, 2019] 【R3-06602】2019/9/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 新属Frantisekiaを提唱し、本属にF. fissiliformis、F. mentschulensis(ロシア新産種)、およびF. ussuriiの3種を含めた。 本属は担子器が狭棍棒形、担子胞子が小型、菌糸構成が偽2菌糸型であることなどで特徴づけられた。 また、Tyromyces aurantiacusをF. mentschulensisのシノニムとした。 (新組み合わせ) Frantisekia fissiliformis (Pilát) Spirin & Zmitr. 旧名:Poria fissiliformis Pilát 語源…(属名)チェコの菌学者、František Kotlaba博士に献名(80歳の記念) 【よく似た種との区別】 Aurantioporus fissilis 本種と異なり子実層托が初め帯黄色、のちに黄褐色~帯褐色なのではなく帯赤色 本種より孔口のサイズがずっと大きい 本種より肉が厚い 本種と異なり担子胞子が長楕円形~短円筒形ではなく楕円形 Frantisekia mentschulensis 形態的に非常に類似している 本種と異なり北米ではなくヨーロッパに分布する 本種と異なり子実体が常に背着生なのではなくより柔軟でありしばしば傘状または半背着生で稀に背着生 本種より孔口のサイズが僅かに大きい 本種と異なり肉がほとんど視認されないのではなくよく見える 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が長楕円形~短円筒形ではなく円筒形 本種と異なり管孔の菌糸構成が成熟時偽2菌糸型ではなく1菌糸型 Junghuhnia micropora 肉眼的に非常に類似している 子実体の色が同一 子実体の硬さが同一 孔口のサイズ(1 mmあたりの数)が同一 本種と異なり北米ではなくヨーロッパロシアに分布する 本種と異なり骨格菌糸シスチジアを有する 本種と異なり菌糸構成が偽2菌糸型ではなく2菌糸型 Frantisekia ussurii 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子の形状が類似している 本種と異なり北米ではなく中国、極東ロシアに分布する (新組み合わせ、ロシア新産種) Frantisekia mentschulensis (Pilát ex Pilát) Spirin 旧名:Poria mentschulensis Pilát ex Pilát 【よく似た種との区別】 Oligoporus balsameus 被子植物に生息する 本種と異なり白色腐朽菌ではなく褐色腐朽菌である 本種ほど子実体が明色でない 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子の幅が広い Oligoporus immitis 被子植物に生息する 本種と異なり白色腐朽菌ではなく褐色腐朽菌である 本種ほど子実体が明色でない 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子の幅が広い Postia alni 被子植物に生息する 本種と異なり白色腐朽菌ではなく褐色腐朽菌である 本種ほど子実体が明色でない 本種より担子胞子の幅が狭い Postia lactea 被子植物に生息する 本種と異なり白色腐朽菌ではなく褐色腐朽菌である 本種ほど子実体が明色でない 本種より担子胞子の幅が狭い Postia tephroleuca(オオオシロイタケ) 被子植物に生息する 本種と異なり白色腐朽菌ではなく褐色腐朽菌である 本種ほど子実体が明色でない 本種より担子胞子の幅が狭い Tyromyces chioneus(オシロイタケ) 本種と異なり子実体が類白色 本種より孔口の幅が広い 本種より孔口が不規則形 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型 Tyromyces kmetii 傘が新鮮時橙色 管孔が新鮮時淡色 本種と異なり子実体の色が乾燥すると変色するのではなくそれほど強く変色しない 本種と異なり担子胞子が広楕円形 Frantisekia fissiliformis 形態的に非常に類似している 本種と異なりヨーロッパではなく北米に分布する 本種と異なり子実体がより柔軟でありしばしば傘状または半背着生で稀に背着生なのではなく常に背着生 本種より孔口のサイズが僅かに小さい 本種と異なり肉がよく見えるのではなくほとんど視認されない 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子が円筒形ではなく長楕円形~短円筒形 本種と異なり管孔の菌糸構成が1菌糸型ではなく成熟時偽2菌糸型 Frantisekia ussurii ロシアに分布する 子実体の形態が本種が傘状の時に類似している 本種より傘がずっと薄い 本種より傘が革質 本種より孔口のサイズが小さい (新組み合わせ) Frantisekia ussurii (Y.C. Dai & Niemelä) Spirin 旧名:Antrodiella ussurii Y. C. Dai & Niemelä 【よく似た種との区別】 Frantisekia mentschulensis ロシアに分布する 子実体の形態が本種が傘状の時に類似している 本種より傘がずっと厚い 本種ほど傘が革質でない 本種より孔口のサイズが大きい Frantisekia fissiliformis 担子胞子のサイズが類似している 担子胞子の形状が類似している 本種と異なり中国、極東ロシアではなく北米に分布する