2016年1月13日 (仮訳)Marginatae節の新種Inocybe flavobrunnescens Esteve-Raventós, F. et al., 2015. Inocybe flavobrunnescens, a new species in section Marginatae. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1036-0 [Accessed January 13, 2016]. 【R3-02558】2016/01/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ポルトガル、イタリア、スペインのオーク林で採集された菌を検討し、Inocybe flavobrunnescensとして新種記載した。 本種は柄の基部が塊茎状、担子胞子が等径で小型の瘤を有し、シスチジアが瓶形で頸部が突出することなどで特徴づけられた。 また、I. xanthomelasのレクトタイプ標本を指定した。 Portugal, Estremadura, Porto de Mos (新種) Inocybe flavobrunnescens Esteve-Rav., G. Moreno & Bizio 語源…黄色で褐変する 【よく似た種との区別】 Inocybe urbana スペイン、イタリアに分布する 広葉樹の樹下に発生する 子実体が小型~中型 柄表面が乾燥または成熟すると褐変する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と生息環境が異なる 本種と異なり柄が顕著な塊茎状ではなくほとんど塊茎状にならない棍棒形 本種と異なりシスチジアが頸部を有する瓶形ではなく頸部を欠く広紡錘形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe xanthomelas スペインに分布する 広葉樹の樹下に発生する 形態的に類似している(混同されてきた可能性がある) 子実体が小型~中型 柄表面が乾燥または成熟すると褐変する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランス、スウェーデンなどにおける分布が知られている ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe krieglsteineri スペインに分布する 広葉樹の樹下に発生する 砂質土壌に発生することがある 子実体が小型~中型 柄表面が乾燥または成熟すると褐変する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスウェーデンなどにおける分布が知られている ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe ochracea スペインに分布する 担子胞子の形態が同一に見える ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスイス、ドイツなどにおける分布が知られている 本種と異なり石灰質土壌ではなく河畔林などに生息する 本種と異なりハンノキ属植物などを宿主とする 本種と異なりシスチジアが瓶形ではなく紡錘形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe margaritispora 担子胞子が亜等径~等径 本種より担子胞子の瘤が顕著で丈が高い Inocybe humilis 担子胞子が亜等径~等径 本種より担子胞子の瘤が顕著で丈が高い Inocybe substellata 担子胞子が亜等径~等径 本種より担子胞子の瘤が顕著で丈が高い Inocybe intricata 担子胞子が亜等径~等径 本種と異なりポルトガル、イタリア、スペインではなく北米などに分布する 本種より担子胞子の瘤が顕著で丈が高い Inocybe praetervisa(ニセアセタケ) 本種と異なり山地~高山に分布する 本種と異なり広葉樹ではなく針葉樹の樹下に発生することがある 本種と異なり担子胞子が等径ではなく顕著な異径 Inocybe phaeocystidiosa 本種と異なり山地~高山に分布する 本種と異なり広葉樹ではなく針葉樹の樹下に発生することがある 本種と異なり担子胞子が等径ではなく顕著な異径 (その他掲載種) Inocybe xanthomelas Boursier & Kühner ※本種のレクトタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Inocybe flavobrunnescens 広葉樹の樹下に発生する 形態的に類似している(混同されてきた可能性がある) 子実体が小型~中型 柄表面が乾燥または成熟すると褐変する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランス、スウェーデンなどにおける分布が知られていない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe krieglsteineri 柄の基部が大きな縁取りのある顕著な塊茎状 担子胞子のサイズの範囲が重なる 担子胞子の瘤状装飾の分布が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と生息環境が異なる 本種より担子胞子のサイズが一般的に小さい 本種より担子胞子の瘤の丈が高い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe hirculus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子が広楕円形 本種と異なり担子胞子に17-22の顕著な瘤を有する 本種と異なりシスチジアが広紡錘形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される