2018年9月16日 (仮訳)アセタケ属Napipedinae亜節の結節状胞子を有する新種、Inocybe sphagnophila Bandini, D. et al., 2017. Inocybe sphagnophila sp. nov., eine neue Art der höckersporigen Untersektion Napipedinae der Gattung Inocybe (Agaricales). Mycologia Bavarica. Available at: http://mathenylab.utk.edu/Site/The_Inocybaceae_Post_files/Bandini-et-al-2017-Inocybe-sphagnophila-Myc-Bav-18.pdf [Accessed September 15, 2018]. 【R3-05496】2018/9/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ドイツおよびオーストリアの湿ったボグなどにおいて採集された菌を検討し、Inocybe sphagnophilaとして新種記載した。 本種は類白色のクモの巣膜を有し、担子胞子が小型で子実層シスチジアが短いことなどで特徴づけられた。 I. pseudoumbrinaのタイプ標本を検討し、本種がI. assimilataと同種であることを示した。 Germany, Baden-Wuerttemberg, Rhein-Neckar-Kreis, Schönbrunn (新種) Inocybe sphagnophila Bandini & B. Oertel 語源…ミズゴケを好む 【よく似た種との区別】 Inocybe assimilata(アセタケモドキ) 同じNapipedinae亜節に含まれる ドイツに分布する 生息環境が類似している 形態的に類似している(この種と混同されてきたとみられる) 傘中央部が帯灰色 柄基部が太まるか塊茎状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスウェーデンなどにおける分布が知られている 本種より傘の色が一般的に淡色 本種と異なり傘中央部表面が疥癬状~疣状でない 本種と異なり傘表面が細かい繊維状 本種と異なり顕著な類白色のクモの巣膜を有するという特徴を欠く 本種よりシスチジアのサイズが大きい 本種よりシスチジアの形状が細長い 本種よりシスチジアの頂部の幅がしばしば狭い 本種と異なり柄シスチジアが非常に特徴的な形状をしている ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe acuta 同じNapipedinae亜節に含まれる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 形態的に類似している(混同のおそれがある) 本種と異なりドイツ、オーストリアなどではなくフィンランド、ノルウェーなどに分布する 本種と異なりヤナギ属植物を宿主とする 本種より担子胞子のサイズがずっと大きい 本種より担子胞子の形状が細長い 本種より子実層シスチジアの平均サイズが大きい 本種と柄シスチジアの形状が異なる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe napipes(コブミノアセタケ) 同じNapipedinae亜節に含まれる 生息環境が同一のことがある 肉眼的形態が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、オーストリアなどではなくオランダ、ノルウェーなどに分布する 本種と異なり柄基部が蕪状 本種と異なりクモの巣膜が類白色でない 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子表面が瘤状 本種より子実層シスチジアの平均長が長い 本種と柄シスチジアの形状が異なる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe glabrodisca(ミナカタトマヤタケ) 同じNapipedinae亜節に含まれる 本種と地理的分布が異なる 本種と異なりトウヒ属などではなく落葉樹のみを宿主とする 本種より傘が赤色を帯びる 本種より傘表面が平滑 本種と異なりクモの巣膜が類白色でない 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種よりシスチジアが長い Inocybe tetragonospora 同じNapipedinae亜節に含まれる ドイツ、フランスに分布する 森林の湿った小川のほとりに生息する 子実層シスチジアの形状が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子がイッポンシメジ型の正方形 本種より子実層シスチジアが長い 本種より柄シスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe ericetorum 同じNapipedinae亜節に含まれる ドイツに分布する 傘が帯灰色 傘表面が繊維状 柄シスチジアの形態が類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフィンランド、スウェーデンなどにおける分布が知られている 本種と生息環境が異なる 本種より傘がしばしば赤色を帯びる 本種より傘表面が粗面 本種と異なりクモの巣膜が類白色でない 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種よりシスチジアの平均サイズが大きい 本種よりシスチジアの形状が細長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Inocybe assimilata (Britzelm.) Sacc. アセタケモドキ 【よく似た種との区別】 Inocybe sphagnophila 同じNapipedinae亜節に含まれる ドイツに分布する 生息環境が類似している 形態的に類似している(この種と混同されてきたとみられる) 傘中央部が帯灰色 柄基部が太まるか塊茎状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスウェーデンなどにおける分布が知られていない 本種より傘の色が一般的に濃色 本種と異なり傘中央部表面が疥癬状~疣状 本種と異なり傘表面が細かい繊維状でない 本種と異なり顕著な類白色のクモの巣膜を有する 本種よりシスチジアのサイズが小さい 本種ほどシスチジアの形状が細長くない 本種よりシスチジアの頂部の幅がしばしば広い 本種と異なり柄シスチジアが非常に特徴的な形状をしているという特徴を欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される