2024年9月16日 （仮訳）形態および分子アプローチの統合によりパキスタン、パンジャーブ州南部産の1新種および1新産種が明らかになった Asif, M. et al. 2024. Integrated morphological and molecular approaches unveil a new species and a new record of the genus Entoloma (Entolomataceae) from southern Punjab, Pakistan. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.653.3.3 [Accessed September 16, 2024] 【R3-12075】2024/9/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ パキスタン、パンジャーブ州から新種Entoloma khalidiiとパキスタン新産種E. phaeocarpumを報告した。 E. khalidiiは子実体が小型、傘が暗褐色で半球形～凸形、担子胞子が等径、縁シスチジアが棍棒形～小嚢形、傘表皮菌糸の末端が丸いことなどで特徴づけられた。 両種は形態学的検討および分子系統解析により、いずれもE. rusticoidesグループに属していた。 Pakistan, Punjab province, Village 37/3R Haroonabad, Bahawalnagar district （新種） Entoloma khalidii Asif, Saba & M. Raza 【よく似た種との区別】 Entoloma punjabensis パキスタンに分布する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘がやや臍状で縁部が屈曲する 本種と異なり傘表面が平滑 本種と異なり傘に吸水性を欠く 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり担子胞子が球形～類球形で稀にごく僅かに角張る 本種と異なり縁シスチジアが稀 本種と異なり傘表皮末端が棍棒形 本種と異なり傘表皮菌糸が薄壁 ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entoloma graphitipes ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する 本種と異なり傘表面がやや小鱗片状で半透明 本種と異なり襞が帯灰褐色～帯桃褐色 本種と異なり担子器が棍棒形 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きく幅広い 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entoloma rusticoides ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する 本種と異なり縁シスチジアを欠く 本種と異なり傘表皮菌糸に”epiparietal”の帯褐色色素結晶を伴う ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entoloma incarnatofuscescens ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくハンガリー、ドイツなどに分布する 本種と異なり傘が帯桃褐色～帯赤褐色で中央部が青色～帯紫褐色 本種と異なり傘が鐘形で縁部が屈曲する 本種と異なり傘表面が微細な小鱗片状～綿毛状である 本種と異なり襞が帯桃褐色 本種と異なり担子胞子が等径ではなく異径 本種と異なり縁シスチジアを欠く 本種と異なり傘表皮が強く膨大した棍棒形～球状有柄の細胞からなる毛状被 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entoloma flocculosum ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくスペイン、ドイツなどに分布する 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘表面がやや小鱗片状 本種と異なり襞がやや垂生する 本種と異なり襞が帯桃褐色～淡褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり傘表皮が幅狭い菌糸からなる平行菌糸被 ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される （パキスタン新産種） Entoloma phaeocarpum Caball., Vila, A. Caball. & Català 【よく似た種との区別】 Entoloma griseofibrillosus パキスタンに分布する 傘が凸形で中央部が窪む 襞の間隔が疎 柄が中心生 柄が帯灰褐色 担子器が棍棒形 担子器にクランプを欠く 傘表皮細胞が円筒形 傘表皮菌糸に結晶を伴う ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が鈍い帯赤褐色でない 本種と異なり襞が垂生でない 本種と異なり襞が成熟時桃色という特徴を欠く 本種と異なり襞が叉状 本種と異なり担子器が2胞子性 本種と異なり担子器が棍棒形～広棍棒形 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形～球状有柄 ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entoloma sericeoides ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が広凸形で縁部が内側に巻く 本種と異なり傘表面に浅い半透明条線をあらわす 本種と異なり襞の間隔が密 本種と異なり襞が陥入し小歯を有する 本種より担子胞子のサイズが比較的大きい 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される