(仮訳)インド、マハーラーシュトラ州産の新種Leucoagaricus karjaticus
Patil, PB. et al. 2024. Leucoagaricus karjaticus (Agaricaceae), a new species from Maharashtra, India. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/65/5/65_MYC643/_article [Accessed September 25, 2024] 【R3-12102】2024/9/25投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

インド、マハーラーシュトラ州においてシロアリの巣の周辺で採集された菌を検討し、Leucoagaricus karjaticusとして新種記載した。
本種は傘に帯黄褐色~帯赤褐色の小粒状の鱗片を有し、柄頂部から無色の水滴を分泌し、担子胞子が卵状~楕円形であり、縁シスチジアが鎖生することなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析で中国およびマレーシア産の未記載種に近縁であった。
India, Maharashtra, Raigad District, Matheran Hills

(新種)

Leucoagaricus karjaticus P.B. Patil, N.P. Patil, S. Chahar & S. Maurya
語源…カルジャットの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leucoagaricus tangerinus
アジアに分布する
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく中国などに分布する
本種と異なりつばが早落性
本種と異なりつばが白色
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形~狭紡錘形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus margaritifer
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくドミニカ共和国などに分布する
本種と異なりつばが類白色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が卵状、楕円形、長楕円形
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形、便腹形、ほとんどの場合微突形、瓶形、または二叉状である
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus stillatus
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくドミニカ共和国などに分布する
本種と異なり傘縁部が鋸歯状
本種と異なりつばが白色
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形、便腹形である
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus brunneodiscus
インドに分布する
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus tener
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくオランダ、イタリアなどに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり子実体に触れるとオレンジ色に変色する
本種より縁シスチジアのサイズが大きい
本種と異なり縁シスチジアが狭棍棒形~僅かに紡錘形である
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus dacrytus
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなく米国などに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘表面にクモの巣状のパッチがある
本種より柄のサイズが小さい
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lepiota furfuraceipes
柄から水滴を分泌する
本種と異なり傘表面が密に糠状~点状の小鱗片に覆われる
本種と異なり柄表面が密に糠状~点状の小鱗片に覆われる
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子がメタクロマティックでない
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり縁シスチジアが類紡錘形、狭棍棒形
本種より傘表皮の末端細胞がずっと長い
Leucocoprinus lacrymans
柄から水滴を分泌する
本種と異なり担子器が偽側糸に囲まれている
本種と異なり担子胞子に発芽孔を有する
Leucocoprinus cepistipes(キヌカラカサタケ)
柄から水滴を分泌する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくイギリスなどに分布する
本種と異なり担子器が偽側糸に囲まれている
本種と異なり担子胞子に発芽孔を有する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucoagaricus silvestris
形態的に類似している
本種と異なり柄表面から水滴を分泌しない
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より縁シスチジアが長い
本種と異なり縁シスチジアが多形である
Termiticola rubescens
シロアリの巣の近くに生息する
傘表面が小粒状~鱗片状で縁部に条線をあらわし、白色羊毛状の残渣を伴う
つばが上位にある
つばが膜質
縁シスチジアが鎖生する
縁シスチジアが棍棒形~類紡錘形
本種と異なりインドではなくパプアニューギニアなどに分布する
本種より担子器のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり傘表皮において鎖生する菌糸が柵状をなす