(仮訳)韓国のホウライタケ型およびモリノカレバタケ型菌類(7):モリノカレバタケ属Androsacei
Antonin, V., Ryoo, R. & Ka, K. 2014. Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 7. Gymnopus sect. Androsacei. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-013-0953-z [Accessed February 5, 2014].
【R3-00362】2014/02/05投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

韓国からモリノカレバタケ属Androsacei節の4種を記録し、そのうち3種を新種記載した。
残りの1種はケナワタケで、本論文でモリノカレバタケ属に転属した。
韓国産のモリノカレバタケ属Androsacei節4種を含む検索表を掲載した。

(シリーズ)

  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 1. Three interesting species of Crinipellis (Basidiomycota, Marasmiaceae)(Mycotaxon、2009年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 2. Marasmius sect. GlobularesPersoonia、2010年(R3-01109)
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 3. Two new taxa of Marasmius sect. Sicci with caulocystidia and/or setae(Mycotaxon、2010年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 4. Marasmius sect. SicciMycological Progress、2012年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 5. Marasmius sect. HygrometriciMycotaxon、2012年
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 6. Marasmius sect. MarasmiusMycoscience、2014年)(R3-01739)
  • Marasmioid and gymnopoid fungi of the Republic of Korea. 7. Gymnopus sect. Androsacei Mycological Progress、2014年)(本記事)
韓国京畿道南楊州市高麗大学校実験農場

(新種)

Gymnopus asetosus Antonin, R. Ryoo & K.H. Ka
語源…剛毛を欠く
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Gymnopus funalis(ケナワタケ)
韓国に分布する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析でごく近縁
本種と異なり柄が平滑ではなく毛状
本種と異なり担子器が2胞子性のみでなく4胞子性のものもある
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marasmius thujinus
柄が一見平滑
縁シスチジアがよく発達する
クランプを欠く
本種と異なり傘が帯灰橙色~帯褐橙色ではなく中央部が帯褐桃色、縁部が淡黄色を帯びる桃色
本種より柄が顕著に長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
Marasmius pallidocephalus
柄が一見平滑
縁シスチジアがよく発達する
クランプを欠く
本種より傘直径が顕著に大きく、14 mmに達する
本種より柄が長い
本種より担子胞子のサイズが大きい
Marasmius perplexus
柄が一見平滑
クランプを欠く
本種と異なり傘が帯灰橙色~帯褐橙色ではなく淡褐色
本種と異なり小襞が2-3列
本種より柄が長い
本種と異なり縁シスチジアを欠く
Marasmius straminipes
柄が一見平滑
縁シスチジアがよく発達する
クランプを欠く
本種と異なり柄が暗褐色ではなく藁色
本種と異なり根状菌糸束が暗褐色ではなく藁色
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
Marasmius eorotula
柄が一見平滑
縁シスチジアがよく発達する
クランプを欠く
本種と異なり傘が帯灰橙色~帯褐橙色ではなく白色
本種より柄が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
韓国江原道麟蹄郡百潭寺

(新種)

Gymnopus glabrocystidiatus Antonin, R. Ryoo & K.H. Ka
語源…平滑なシスチジアの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Setulipes mauritiensis
本種より柄が短い
本種と異なり担子器が2胞子性ではなく4胞子性
本種より縁シスチジアのサイズが顕著に大きい
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形・円筒形・類革袋形
本種と異なりクランプがよく発達する
Rhodocollybia butyracea(エセオリミキ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
韓国全羅南道莞島郡莞島樹木園

(新種)

Gymnopus cremeostipitatus Antonin, R. Ryoo & K.H. Ka
語源…クリーム色の柄の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Gymnopus androsaceus(オチバタケ)
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
肉眼的形質が異なる
顕微鏡的形質が異なる
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITSの類似度が約98.2%)
Marasmius straminipes
柄が淡色
本種より傘が暗色の淡い帯褐橙色~淡い帯褐灰色
本種と異なり襞が帯灰黄褐色~淡い帯褐灰色
本種と異なり柄が無毛
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりクランプを欠く
Marasmius straminipes var. fibulatus
柄が淡色
本種と異なり柄が無毛
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり柄表面に剛毛を欠く
Marasmius aurantiobasalis var. hispidipes
柄が淡色
本種と異なり傘が淡い帯赤褐色
本種と異なり柄が黄色~黄金色で頂部が褐色
Marasmius aurantiobasalis
柄が淡色
本種と異なり柄が平滑
Marasmius eorotula
形態的に非常に類似している
本種と異なり傘表皮に箒状細胞を多数持つ
本種と異なり傘表皮の一部が子実層状被になる
本種と異なりクランプを欠く

(新組み合わせ)

Gymnopus funalis (Har. Takah.) Antonin, R. Ryoo & K.H. Ka
旧名:Marasmius funalis Har. Takah.
ケナワタケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Gymnopus asetosus
韓国に分布する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析でごく近縁
本種と異なり柄が毛状ではなく平滑
本種と異なり担子器が2-4胞子性でなく2胞子性のみ
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Setulipes funaliformis
担子器が2胞子性
柄に厚壁の剛毛が発達する
クランプを欠く
本種より傘のサイズが小さい
本種と異なり傘が帯灰黄色~帯灰橙色ではなく帯赤褐色
本種より担子器のサイズが小さい
本種より柄の剛毛が短い
Marasmius dysodes
担子器が2胞子性
柄に厚壁の剛毛が発達する
クランプを欠く
本種と異なりニンニク臭がある
本種と異なり縁シスチジアの形状が菌糸状・節状・棍棒形・嚢状・指状など
Marasmius atlanticus
担子器が2胞子性
柄に厚壁の剛毛が発達する
クランプを欠く
本種と異なり柄の表面に剛毛とシスチジア状の毛が混じる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり縁シスチジアの形状が非常に不規則