(仮訳)南欧の山地においてSilene saxifragaの葯に胞子形成する新種Microbotryum silenes-saxifragae
Piątek, M., Lutz, M. & Kemler, M., 2013. Microbotryum silenes-saxifragae sp. nov. sporulating in the anthers of Silene saxifraga in southern European mountains. IMA Fungus. Available at: http://www.imafungus.org/Issue/41/04.pdf [Accessed November 10, 2013].
【R3-00172】2013/12/21投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

マンテマ属のSilene saxifragaの葯に寄生するMicrobotryum silenes-saxifragaeを新種記載した。
走査型電子顕微鏡では、胞子の網状装飾の内部の空間に瘤状突起が見出され、この特徴はナデシコ科植物の葯に発生するMicrobotryum属菌としては独特のものであった。
分子系統解析では本種を含むクレードに、宿主の系統や生息環境が異なる菌が含まれたことから、宿主のニッチの変化に伴うホストシフトが本属の種分化要因となった可能性が示唆された。
Austria: Carinthia: Villach, Finkenstein, southern part of the Kanzianiberg, near the church

(新種)

Microbotryum silenes-saxifragae M. Lutz, M. Piątek & Kemler
語源…Silene saxifraga
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Microbotryum coronariae
同じナデシコ科マンテマ属の植物を宿主とする
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりLychnis flos-cuculiおよびSilene dioicaを宿主とする
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Microbotryum silenes-inflatae
同じナデシコ科マンテマ属の植物を宿主とする
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりSilene maritimaおよびS. vulgarisを宿主とする
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Microbotryum violaceum
同じナデシコ科マンテマ属の植物を宿主とする
本種と異なりSilene nutansを宿主とする
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で比較的系統が離れる