2016年10月31日 (仮訳)アナモルフに直立する分生子柄を有する白色verticillium型の菌への追加 Zare, R. & Gams, W., 2016. More white verticillium-like anamorphs with erect conidiophores. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1214-8 [Accessed October 30, 2016]. 【R3-03432】2016/10/31投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 少なくとも3つの科の菌類を含むことが明らかになった旧Verticillium属Albo-erecta節を検討した。 ノムシタケ科の新属Leptobacilliumを提唱し、ボタンタケ科のSphaerostilbella parabroomeanaを新種記載した。 また、バイオネクトリア科のNectriopsis fuliginicolaおよび新属Ovicilliumの4種を新種記載し、分類未確定の新属ChlamydocilliumおよびChlorocilliumを提唱した。 Atewa Range, Eastern Region, Ghana (新変種) Leptobacillium leptobactrum var. calidius Zare & W. Gams 語源…暖かい 【よく似た種との区別】 Leptobacillium leptobactrum nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる) 本変種と異なり最適生長温度が24-27°Cではなく18-21°C 本変種と異なり30°Cで生育可能 nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される New Zealand, Gisborne, Urewara Nat. Park (新種) Sphaerostilbella parabroomeana Zare & W. Gams 【よく似た種との区別】 Sphaerostilbella broomeana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なりニュージーランドではなくキューバやドイツなどに分布する 本種より分生子が短い 本種より分生子が僅かに細長くない形状をしている 本種と異なり分生子が2細胞のものがあるのではなく1細胞 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sphaerostilbella novae-zelandiae ニュージーランドに分布する 本種と異なり分生子柄に密な筆状体を有する Sphaerostilbella berkeleyana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 分生子のサイズの範囲が重なる Hypomyces tremellicola ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なりニュージーランドではなくドイツや米国などに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Germany, Höwenegg near Singen (新種) Hypomyces subglobosus Zare & W. Gams 語源…類球形の 【よく似た種との区別】 Hypomyces truncatus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される India (新種) Hypomyces ellipsosporus Zare & W. Gams 語源…楕円形の胞子の 【よく似た種との区別】 Hypomyces tubariicola 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子がシアノフィリック ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なりインドおよびスリランカではなく米国、オランダなどに分布する 本種と異なり腐朽材ではなくチャムクエタケ属菌の子実体に発生する 本種と異なり分生子がほとんどの場合楕円形で基部が嘴状なのではなくほとんどの場合倒卵形で基部が僅かに截断状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Germany, Kiel-Kitzeberg (新種) Chlamydocillium cyanophilum Zare & W. Gams 語源…(属名)厚壁胞子のVerticillium属/(種小名)シアノフィリックの 【よく似た種との区別】 Acremonium curvulum ドイツに分布する nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりオランダなどにおける分布が知られている nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cuba, Pinar del Rio, Soroa (新種) Ovicillium attenuatum Zare & W. Gams 語源…(属名)卵のVerticillium属/(種小名)先細りの(フィアライドの形状から) 【よく似た種との区別】 Ovicillium oosporum 分生子が卵形 nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なりキューバではなくヨーロッパ、南米などに分布する 本種と異なり分生子柄が基部付近から分枝するのではなくほとんどの場合中ほどあるいは上部で分枝する 本種と異なり分生子柄の基部が粗面でない 本種と異なりフィアライドが波打ったり先細りになったりすることがない 本種と異なり厚壁胞子を形成することがある Germany, near Bonn (新種) Ovicillium napiforme Zare & W. Gams 語源…蕪形の(分生子の形状から) 【よく似た種との区別】 Ovicillium subglobosum nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なりドイツではなく香港に分布する 本種と異なり分生子が球形~蕪形ではなく類球形 本種と異なり厚壁胞子を有する South America (Brazil?) (新種) Ovicillium oosporum Zare & W. Gams 語源…卵形の胞子の 【よく似た種との区別】 Ovicillium attenuatum 分生子が卵形 nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なりヨーロッパ、南米ではなくキューバに分布する 本種と異なり分生子柄がほとんどの場合中ほどあるいは上部で分枝するのではなく基部付近から分枝する 本種と異なり分生子柄の基部が粗面 本種と異なりフィアライドが波打ち先細りになる 本種と異なり厚壁胞子を形成することがない Ovicillium subglobosum nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なりヨーロッパ、南米ではなく香港に分布する 本種と異なり分生子が卵形ではなく類球形 本種と異なり厚壁胞子を形成することがない 香港 (新種) Ovicillium subglobosum Zare & W. Gams 語源…類球形の(分生子の形状から) 【よく似た種との区別】 Ovicillium oosporum nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なり香港ではなくヨーロッパ、南米に分布する 本種と異なり分生子が類球形ではなく卵形 本種と異なり厚壁胞子を形成することがある Ovicillium napiforme nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードEに含まれる) 本種と異なり香港ではなくドイツに分布する 本種と異なり分生子が類球形ではなく球形~蕪形 本種と異なり厚壁胞子を有さない Russia, St. Petersburg region, Puschkin (新種) Nectriopsis fuliginicola Zare & W. Gams 語源…ススホコリ属に生息する 【よく似た種との区別】 Nectriopsis rexiana 分生子がシアノフィリック nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なりロシアではなくドイツ、イギリス、オランダ、エストニアなどに分布する 本種と異なり分生子柄が主に輪生するのではなく対生する 本種と異なり分生子が長楕円形、短円筒形、卵形など様々な形状をとるのではなく長楕円形~短円筒形で基部が嘴状 nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Leptobacillium leptobactrum (W. Gams) Zare & W. Gams 旧名:Verticillium leptobactrum W. Gams 語源…(属名)細いVerticillium属(分生子の幅が狭いことから) 【よく似た種との区別】 Verticillium insectorum 本種と異なりフィアライドが輪生する 本種より分生子の幅が広い Leptobacillium leptobactrum var. calidius nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードAに含まれる) 本種と異なり最適生長温度が18-21°Cではなく24-27°C 本種と異なり30°Cで生育可能 nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sri Lanka, Peradeniya Botanic Gardens (新組み合わせ) Chlorocillium griseum (Petch) Zare & W. Gams 旧名:Acremonium griseum Petch 語源…(属名)緑色のVerticillium属 ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Acremonium zeylanicum 本種と異なりコロニーが常に類白色 Germany, 2 km north of Bebenhausen near Tübingen (その他掲載種) Sphaerostilbella broomeana (Tul. & C. Tul.) K. Põldmaa ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Sphaerostilbella parabroomeana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なりキューバやドイツなどではなくニュージーランドに分布する 本種より分生子が長い 本種より分生子が僅かに細長い形状をしている 本種と異なり分生子が1細胞ではなく2細胞のものがある ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sphaerostilbella berkeleyana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種より分生子が長い 本種よりMEA培地における生長が速い 本種と異なり最大生長温度が30°Cではなく27°C nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Sphaerostilbella berkeleyana (Plowr. & Cooke) Samuels & Cand. 【よく似た種との区別】 Sphaerostilbella parabroomeana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 分生子のサイズの範囲が重なる Sphaerostilbella broomeana 多孔菌に発生する 分生子柄の分枝がgliocladium型 nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種より分生子が短い 本種よりMEA培地における生長が遅い 本種と異なり最大生長温度が27°Cではなく30°C nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Hypomyces tremellicola (Ellis & Everh.) Rogerson 【よく似た種との区別】 Hypomyces albidus nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sphaerostilbella parabroomeana ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なりドイツや米国などではなくニュージーランドに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Hypomyces tubariicola (W. Gams) Zare & W. Gams 旧名:Nectriopsis tubariicola W. Gams 【よく似た種との区別】 Hypomyces ellipsosporus 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子がシアノフィリック ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) 本種と異なり米国、オランダなどではなくインドおよびスリランカに分布する 本種と異なりチャムクエタケ属菌の子実体ではなく腐朽材に発生する 本種と異なり分生子がほとんどの場合倒卵形で基部が僅かに截断状なのではなくほとんどの場合楕円形で基部が嘴状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycogone rosea nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Arachnocrea stipata (Fuckel) Z. Moravec 【よく似た種との区別】 Hypocrea avellanea nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードCに含まれる) nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Germany, Kr. Plön, Schüttbrehm (新組み合わせ) Nectriopsis lindauiana (Bubák) Zare & W. Gams 旧名:Verticillium lindauianum Bubák ※本種のネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Nectriopsis violacea nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Nectriopsis rexiana nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり分生子が類球形で基部が僅かに嘴状ではなく長楕円形~短円筒形で基部が嘴状 nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Nectriopsis rexiana (Sacc.) Rossman, L. Lombard & Crous 【よく似た種との区別】 Nectriopsis lindauiana nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なり分生子が長楕円形~短円筒形で基部が嘴状ではなく類球形で基部が僅かに嘴状 nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Nectriopsis fuliginicola 分生子がシアノフィリック nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁(同じクレードFに含まれる) 本種と異なりドイツ、イギリス、オランダ、エストニアなどではなくロシアに分布する 本種と異なり分生子柄が対生するのではなく主に輪生する 本種と異なり分生子が長楕円形~短円筒形で基部が嘴状なのではなく長楕円形、短円筒形、卵形など様々な形状をとる nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される