(仮訳)細胞毒性を有する種、Hebeloma crustuliniformeおよびHebeloma sinapizansの形態および分子による同定
Kalmer, A., Dizkirici Tekpinar, A. & Acar, İ. 2022. Morphological and Molecular Identification of Cytotoxic Fungus Species; Hebeloma crustuliniforme and Hebeloma sinapizans. Journal of Agriculture. Available at: https://dergipark.org.tr/en/download/article-file/2110048 [Accessed October 3, 2022] 【R3-09931】2022/10/3投稿

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3行まとめ

致死的な毒成分を含む種、Hebeloma crustuliniformeおよびH. sinapizansについて、形態形質およびITS配列に基づく同定を検討した。
トルコのハッキャリ県およびビンギョル県で採集された標本を使用した。
分子系統解析で前者はDenudata節、後者はSinapizantia節のクレードにそれぞれ含まれた。

(その他掲載種)

Hebeloma crustuliniforme (Bulliard) Quélet
オオワカフサタケ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hebeloma alpinum
形態的に類似している(混同のおそれがある)
子実体が淡色
傘の形状が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じDenudataクレードに含まれる)
本種と異なり傘ががっしりとしている
本種と異なり襞が暗褐色
本種より柄が短い
本種と異なり柄がほぼ上下同大である
本種と異なり担子胞子がほとんどの場合弱いデキストリノイドを示す
本種と異なり毒きのこではなく食用きのこである
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hebeloma sinapizans
トルコに分布する
形態的に類似している(時に混同される)
襞表面に玉のような滴を伴う
本種より子実体のサイズが大きい
本種より傘が暗色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(DenudataクレードではなくSinapizantiaクレードに含まれる)

(その他掲載種)

Hebeloma sinapizans (Paulet) Gillet
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hebeloma crustuliniforme(オオワカフサタケ)
トルコに分布する
形態的に類似している(時に混同される)
襞表面に玉のような滴を伴う
本種より子実体のサイズが小さい
本種ほど傘が暗色でない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(SinapizantiaクレードではなくDenudataクレードに含まれる)
Hebeloma alpinum
子実体が淡色
傘の形状が類似している
本種と異なり子実体が比較的大型という特徴を欠く
本種と異なり柄が白色でない
本種と異なり柄表面が羊毛状でない
本種と異なり柄ががっしりとしているという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(SinapizantiaクレードではなくDenudataクレードに含まれる)
Hebeloma bulbiferum
子実体のサイズがほぼ同一
襞の間隔が密
柄表面が羊毛状
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じSinapizantiaクレードに含まれる)
本種より襞表面の液滴が明瞭である
本種と異なり縁シスチジアがほとんどの場合便腹形または瓶形なのではなく頭状~棍棒形~有柄または棍棒状瓶形または徐々に棍棒形である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される