(仮訳)形態および系統解析によりバッカクキン科に属する昆虫病原菌3新種が明らかになった
Wang, Z-Q. et al. 2024. Morphological and Phylogenetic Analyses Reveal Three New Species of Entomopathogenic Fungi Belonging to Clavicipitaceae (Hypocreales, Ascomycota). Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/10/6/423 [Accessed June 20, 2024] 【R3-11813】2024/6/21投稿

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3行まとめ

中国雲南省からConoideocrella fenshuilingensisMoelleriella longzhuensis、およびM. jinuoanaの3新種を記載した。
これらの種はカイガラムシまたはコナジラミを宿主としており、宿主を完全に死滅させていたので生物学的制御への応用が期待された。
また、近年中国から報告されていたC. tenuisを記録した。
中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州金平ミャオ族ヤオ族タイ族自治県分水嶺国家自然保護区

(新種)

Conoideocrella fenshuilingensis Hong Yu bis, Z.L. Yang, Z.Q. Wang & J.M. Ma
語源…分水嶺産の
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【よく似た種との区別】
Conoideocrella krungchingensis
アジアに分布する
同じカイガラムシ類を宿主とする
子嚢殻が円錐形で細長い
子嚢が円筒形
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する
本種と異なり子嚢殻が子座上に生じるという特徴を欠く
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conoideocrella luteorostrata
同じカイガラムシ類を宿主とする
子嚢殻が円錐形で細長い
子嚢が円筒形
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢殻が子座上に生じるのではなくより一般的には”hypothallus”上に生じる
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conoideocrella tenuis
中国に分布する
同じカイガラムシ類を宿主とする
子嚢殻が子座上に生じる
子嚢殻が円錐形で細長い
子嚢が円筒形
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスリランカ、タイにおける分布が知られている
本種と異なり子座が半球形ではなく扁平なクッション形またはほぼ扁平
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省景洪市基諾山基諾族郷巴坡村

(新種)

Moelleriella jinuoana Hong Yu bis, Z.L. Yang, Z.Q. Wang & J.M. Ma
語源…基諾(族)の
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【よく似た種との区別】
Moelleriella madidiensis
同じカイガラムシ類を宿主とする
分生子果が子座上に散在する
分生子が紡錘状
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくボリビアなどに分布する
本種と異なり子座が黄色、橙黄色~橙色ではなく白色~帯黄白色、淡黄色
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Moelleriella boliviensis
同じカイガラムシ類を宿主とする
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくボリビアなどに分布する
本種と異なり幹ではなく葉の裏に生じる
本種と子座の色が顕著に異なる
本種と子座の形状が顕著に異なる
本種と子座の質感が顕著に異なる
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Moelleriella insperata
アジアに分布する
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくフィリピンなどに分布する
本種と異なり幹ではなく葉の裏に生じる
本種と子座の色が顕著に異なる
本種と子座の形状が顕著に異なる
本種と子座の質感が顕著に異なる
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Moelleriella macrostroma
同じカイガラムシ類を宿主とする
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくコスタリカ、ボリビアなどに分布する
本種と異なり幹ではなく生きた蔓に生じる
本種と子座の色が顕著に異なる
本種と子座の形状が顕著に異なる
本種と子座の質感が顕著に異なる
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州金平ミャオ族ヤオ族タイ族自治県分水嶺国家自然保護区

(新種)

Moelleriella longzhuensis Hong Yu bis, Z.L. Yang & Z.Q. Wang
語源…龍竹の(Dendrocalamus giganteusの中国語名から)
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【よく似た種との区別】
Moelleriella rhombispora
同じカイガラムシ類、コナジラミ類を宿主とする
分生子が中位で膨大し両端が細まる
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくコスタリカ、ホンジュラスなどに分布する
本種とアナモルフ子座の形状が異なる
本種と異なり分生子果が隣接する分生子果と融合するという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり側糸を欠くのではなく有する
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Conoideocrella tenuis (Petch) D. Johnson, G.H. Sung, Hywel-Jones & Spatafora
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【よく似た種との区別】
Conoideocrella krungchingensis
アジアに分布する
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子座が白色~帯橙桃色ではなく淡黄色、橙色~帯赤褐色
本種より子嚢が短い
本種より分生子のサイズが大きい
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Conoideocrella fenshuilingensis
中国に分布する
同じカイガラムシ類を宿主とする
子嚢殻が子座上に生じる
子嚢殻が円錐形で細長い
子嚢が円筒形
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスリランカ、タイにおける分布が知られていない
本種と異なり子座が扁平なクッション形またはほぼ扁平ではなく半球形
nrLSU+tef1-α+rpb1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される