(仮訳)中国産のPhyllosticta属2新種の形態学的・系統学的特徴
Zhang, K., Su, Y.-Y. & Cai, L., 2012. Morphological and phylogenetic characterisation of two new species of Phyllosticta from China. Mycological Progress, 12(3), pp.547-556. Available at: http://link.springer.com/10.1007/s11557-012-0861-7 [Accessed December 23, 2013].
【R3-00182】2013/12/23投稿

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3行まとめ

中国・雲南省からエゴノキ属のStyrax grandiflorusの葉に寄生するPhyllosticta styracicolaを新種記載した。
また、湖北省からガマズミ属のViburnum odoratissimumの葉に寄生するPhyllosticta hubeiensisを新種記載した。
ITS、TEF1、ACT、GAPDHの各遺伝子を用いた分子系統解析および形態比較の結果から、2種は近縁種と明瞭に区別された。
中国科学院西双版納熱帯植物園昆明分部

(新種)

Phyllosticta styracicola K. Zhang & L. Cai
語源…エゴノキ属に生える
mycobank_logoSpecies_Fungorum
※論文中に記述の誤りが見られる?(近縁種との形態比較で、P. styracicolaとすべきところがP. styracinaになっている)

【よく似た種との区別】
Guignardia bidwellii
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子が短い
本種より分生子頂部の付属糸が短い
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phyllosticta schimae
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子形成細胞が細長い
本種より分生子頂部の付属糸が短い
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phyllosticta styracina(無効学名 MB506535
同じエゴノキ属樹木を宿主とする
中国湖北省神農架林区

(新種)

Phyllosticta hubeiensis K. Zhang & L. Cai
語源…湖北産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Guignardia philoprina
ITS領域の塩基配列の類似度が高い(94%)
本種より分生子形成細胞のサイズが小さい
本種よりスペルマチアのサイズが大きい
本種と異なりレンプクソウ科植物を宿主としない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Guignardia gaultheriae
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phyllosticta brazilianine
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい
本種より分生子頂部の付属糸が短い
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phyllosticta ilicis-aquifolii
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子形成細胞が長い
ITS、TEF1、ACT、GAPDHに基づく分子系統解析で明瞭に区別される