(仮訳)複数遺伝子系統解析により明らかになった新属Heteroxylaria、および中国産Xylariaceae属菌の新知見
Zhu, A-H. et al. 2024. Multi-Gene Phylogenetic Analyses Reveals Heteroxylaria Gen. Nov. and New Contributions to Xylariaceae (Ascomycota) from China. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/10/9/645 [Accessed September 17, 2024] 【R3-12077】2024/9/17投稿

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3行まとめ

中国から果実に生息する新属Heteroxylariaおよび4新種を報告した。
本新属は果実の殻に生息し、子座が黒色円筒形で子嚢殻の隆起が明瞭なことも不明瞭なこともあり、子嚢胞子が褐色~暗褐色であることなどで特徴づけられた。
Xylaria属の4種をHeteroxylaria属に移した。
中国貴州省黔南プイ族ミャオ族自治州荔波県貴州茂蘭国家級自然保護区

(新種)

Heteroxylaria cordiicola Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
語源…(属名)異なるXylaria属/(種小名)イヌヂシャ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria oxyacanthae
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られている
本種と異なりイヌヂシャ属ではなくサンザシ属植物などに生じる
本種より子座層が淡色
本種より子座の結実部が長い
本種と異なり柄が長い
本種と異なり柄表面が綿毛状
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria palmicola
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくニュージーランドなどに分布する
本種と異なりイヌヂシャ属ではなくEuterpe属植物などに生じる
本種より子座が長い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria psidii
本種と異なりイヌヂシャ属ではなくバンジロウ属植物などに生じる
本種と異なり子座が円筒形で子嚢殻の隆起が不明瞭であり、不稔頂部が長く尖る
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
中国雲南省玉渓市新平イ族タイ族自治県磨盤山国家森林公園

(新種)

Heteroxylaria juglandicola Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
語源…クルミ属に生息する
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria rohrensis
同じクルミ属植物に生じる
果実に生息する
子嚢胞子のサイズが類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくオーストリアなどに分布する
本種より子座の結実部が長い
本種より子座に強度がある
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria terminaliicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりクルミ属ではなくモモタマナ属植物に生じる
本種と異なり子座がいくぶん円筒形で不稔頂部が微突形または鈍頭
本種と異なり柄がはっきりしない
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが管状
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria reevesiae
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりクルミ属ではなくReevesia属植物などに生じる
本種と異なり子座が円筒形で子嚢殻の隆起が明瞭である
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が褐色
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria meliicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりクルミ属でなくセンダン属植物に生じる
本種より子座のサイズが大きい
本種より子座の結実部が長い
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県西双版納熱帯植物園

(新種)

Heteroxylaria meliicola Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
語源…センダン属に生息する
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【よく似た種との区別】
Xylaria meliacearum
同じセンダン科植物に生じる
本種と異なり中国ではなくプエルトリコなどに分布する
本種と異なりセンダン属ではなくTrichila属およびGuarea属植物などに生じる
本種と異なり子座がストラップ状
本種と異なり柄が不明瞭
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria guareae
同じセンダン科植物に生じる
本種と異なりセンダン属ではなくGuarea属植物などに生じる
本種より子座のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が圧着した倒洋梨形またはクッション形
Heteroxylaria oxyacanthae
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られている
本種より子座層が淡色
本種と異なり柄が長い
本種と異なり柄表面が綿毛状
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria palmicola
子座の形態がやや類似している
本種と異なり中国ではなくニュージーランドなどに分布する
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria reevesiae
中国に分布する
果実に生息する
子座の形態が類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりセンダン属でなくReevesia属植物などに生じる
本種と異なり子座が円筒形で子嚢殻の隆起が明瞭である
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria terminaliicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりセンダン属でなくモモタマナ属植物に生じる
本種より子座に強度がある
本種と異なり子座の不稔頂部が微突形または鈍頭
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria juglandicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりセンダン属でなくクルミ属植物に生じる
本種より子座のサイズが小さい
本種より子座の結実部が短い
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
Heteroxylaria rohrensis
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくオーストリアなどに分布する
本種と異なりセンダン属でなくクルミ属植物に生じる
本種より子座のサイズが小さい
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国雲南省シーサンパンナ・タイ族自治州勐臘県西双版納熱帯植物園

(新種)

Heteroxylaria terminaliicola Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
語源…Terminalia属に生息する
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【よく似た種との区別】
Xylaria terminaliae-bellericae
同じモモタマナ属植物に生じる
本種と異なり中国ではなく西インド諸島などに分布する
本種より子座の不稔頂部が尖る
本種と異なり柄表面が毛状
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
Xylaria terminaliae-crenulatae
同じモモタマナ属植物に生じる
本種と異なり中国ではなく西インド諸島などに分布する
本種より子座の幅が狭い
本種と異なり子座が糸状で分枝しない
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
Heteroxylaria oxyacanthae
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られている
本種と異なりモモタマナ属ではなくサンザシ属植物などに生じる
本種と異なり子座が鮭黄褐色~暗褐色
本種と異なり子座頂部がしばしば縮んだり壊れたりする
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria rhizocola
子嚢胞子のサイズが類似している
本種と異なり子座先端が丸い
本種と異なり子座表面が綿毛状でない
本種より子嚢の先端リングが僅かに小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
Heteroxylaria reevesiae
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモモタマナ属ではなくReevesia属植物などに生じる
本種と異なり子座の子嚢殻の隆起が明瞭である
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria meliicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモモタマナ属でなくセンダン属植物に生じる
本種より子座に強度がない
本種と異なり子座の不稔頂部が微突形または鈍頭でない
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria juglandicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモモタマナ属ではなくクルミ属植物に生じる
本種と異なり子座がいくぶん円筒形で不稔頂部が微突形または鈍頭という特徴を欠く
本種と異なり柄がはっきりしないという特徴を欠く
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが管状でない
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Heteroxylaria oxyacanthae (Tul. & C. Tul.) Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
旧名:Xylaria oxyacanthae Tul. & C. Tul.
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria meliicola
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られていない
本種より子座層が濃色
本種と異なり柄が短い
本種と異なり柄表面が綿毛状でない
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria cordiicola
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られていない
本種と異なりサンザシ属などではなくイヌヂシャ属植物に生じる
本種より子座層が濃色
本種より子座の結実部が短い
本種と異なり柄が短い
本種と異なり柄表面が綿毛状でない
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria terminaliicola
中国に分布する
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、ドイツにおける分布が知られていない
本種と異なりサンザシ属などではなくモモタマナ属植物に生じる
本種と異なり子座が鮭黄褐色~暗褐色でない
本種と異なり子座頂部がしばしば縮んだり壊れたりするという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Heteroxylaria palmicola (G. Winter) Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
旧名:Xylaria palmicola G. Winter
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria meliicola
子座の形態がやや類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドなどではなく中国に分布する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria cordiicola
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドなどではなく中国に分布する
本種と異なりEuterpe属などではなくイヌヂシャ属植物に生じる
本種より子座が短い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Heteroxylaria reevesiae (Y.M. Ju, J.D. Rogers & H.M. Hsieh) Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
旧名:Xylaria reevesiae Y.M. Ju
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria terminaliicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりReevesia属ではなくモモタマナ属植物などに生じる
本種と異なり子座の子嚢殻の隆起が明瞭でない
本種より子嚢の先端リングのサイズが大きい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria juglandicola
中国に分布する
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりReevesia属などではなくクルミ属植物に生じる
本種と異なり子座が円筒形で子嚢殻の隆起が明瞭であるという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が褐色でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria meliicola
中国に分布する
果実に生息する
子座の形態が類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりReevesia属などでなくセンダン属植物に生じる
本種と異なり子座が円筒形で子嚢殻の隆起が明瞭であるという特徴を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Heteroxylaria rohrensis (Friebes, A. Gallé, H.M. Hsieh & Y.M. Ju) Hai X. Ma, A.-H. Zhu & Y. Li
旧名:Xylaria rohrensis Friebes
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【よく似た種との区別】
Heteroxylaria juglandicola
同じクルミ属植物に生じる
果実に生息する
子嚢胞子のサイズが類似している
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストリアなどではなく中国に分布する
本種より子座の結実部が短い
本種より子座に強度がない
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Heteroxylaria meliicola
果実に生息する
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストリアなどではなく中国に分布する
本種と異なりクルミ属でなくセンダン属植物に生じる
本種より子座のサイズが大きい
本種より子嚢の先端リングのサイズが小さい
本種と異なり子嚢の先端リングが逆帽子形でない
ITS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される