2020年12月8日 (仮訳)新熱帯産Bjerkandera属菌の新たな洞察、および形態および分子の根拠に基づくBjerkandera albocinereaの記載 Motato-Vásquez, V. et al., 2020. New insights on Bjerkandera (Phanerochaetaceae, Polyporales) in the Neotropics with description of Bjerkandera albocinerea based on morphological and molecular evidence. Plant Ecology and Evolution. Availble at: https://www.plecevo.eu/index.php/plecevo/article/view/1667 [Accessed December 8, 2020] 【R3-07941】2020/12/8投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチンのユンガス森林およびブラジルの大西洋岸森林で採集されたBjerkandera属菌を検討した。 ブラジル、サンパウロ州で採集された菌をB. albocinereaとして新種記載した。 また、B. mikrofumosaを初めて分子系統解析に含めたほか、本属菌の検索表、形質比較表などを掲載した。 Brazil, São Luiz do Paraitinga, Parque Estadual da Serra do Mar, Núcleo Santa Virginia (新種) Bjerkandera albocinerea Motato-Vásq., Robledo & Gugliotta 語源…白灰色の(子実体の色の組み合わせから) 【よく似た種との区別】 Bjerkandera atroalba ブラジルに分布する 傘がほぼ白色 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が汚白色~淡クリーム色ではなく白色~クリーム色でのちに淡い帯褐灰色~暗灰色 本種と異なり傘表面が微細なビロード状で環紋を欠くのではなく無毛~ビロード状でしばしば環紋を有する 本種と異なり孔口面が暗褐灰色~傷つくとほぼ黒色なのではなく新鮮時類白色~クリーム色で乾燥すると藁色、触れると暗色 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が円形ではなく角形 本種と異なり肉が白色~黄褐色ではなく白色~クリーム色 本種と異なり肉に暗灰色の線をあらわすのではなく同質または黒色の線が錯綜する 本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形ではなく広楕円形 本種と異なり菌糸が厚壁~中実ではなく薄壁~僅かに厚壁 本種と異なり菌糸がかなり緩いのではなくかなり密 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bjerkandera centroamericana 新熱帯に分布する 傘がほぼ白色 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりブラジルではなくメキシコなどに分布する 本種と異なり傘が汚白色~淡クリーム色ではなく白色~帯褐色 本種と異なり傘表面が微細なビロード状で環紋を欠くのではなく僅かに綿毛状で環紋を欠く 本種と異なり孔口面が暗い帯褐灰色~ほぼ黒色ではなく新鮮時類白色~汚白色で傷つくと暗褐色または灰色になる 本種と異なり孔口が円形ではなく角形 本種と異なり肉が白色~黄褐色ではなく淡黄褐色 本種と異なり肉に暗灰色の線をあらわすのではなく黒色の線が錯綜する 本種より担子胞子の幅が僅かに広い 本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形ではなく類球形~広楕円形 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種と異なり菌糸が厚壁~中実ではなく薄壁~僅かに厚壁 本種と異なり菌糸がかなり緩いのではなくかなり密 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bjerkandera mikrofumosa ブラジルに分布する 肉に暗灰色の線をあらわす ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチン、コロンビアにおける分布が知られている 本種と異なり傘が汚白色~淡クリーム色ではなく淡い黄金褐色 本種と異なり傘表面が微細なビロード状で環紋を欠くのではなくビロード状~微細な綿毛状で溝線を有する 本種と異なり孔口面が暗い帯褐灰色~ほぼ黒色ではなく褐色~煙灰色で傷つくと暗灰色になる 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が円形ではなく角形 本種と異なり肉が白色~黄褐色ではなくクリーム色~淡褐色 本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形ではなく楕円形 本種と異なり菌糸が厚壁~中実ではなく薄壁~僅かに厚壁 本種と異なり菌糸がかなり緩いのではなくかなり密 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Bjerkandera mikrofumosa Ryvarden 【よく似た種との区別】 Bjerkandera albocinerea ブラジルに分布する 肉に暗灰色の線をあらわす ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチン、コロンビアにおける分布が知られていない 本種と異なり傘が淡い黄金褐色ではなく汚白色~淡クリーム色 本種と異なり傘表面がビロード状~微細な綿毛状で溝線を有するのではなく微細なビロード状で環紋を欠く 本種と異なり孔口面が褐色~煙灰色で傷つくと暗灰色になるのではなく暗い帯褐灰色~ほぼ黒色 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり孔口が角形ではなく円形 本種と異なり肉がクリーム色~淡褐色ではなく白色~黄褐色 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく楕円形~長楕円形 本種と異なり菌糸が薄壁~僅かに厚壁ではなく厚壁~中実 本種と異なり菌糸がかなり密なのではなくかなり緩い ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bjerkandera fumosa(ヒメモグサタケ) 形態的に類似している(誤同定の例がある) 菌糸が薄壁~厚壁 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズがかなり大きい 本種と異なり傘が淡い黄金褐色ではなく淡クリーム色~黄褐色 本種と異なり傘表面がビロード状~微細な綿毛状で縁部にかけて溝線を有するのではなく綿毛状~艶消し状 本種と異なり孔口面が淡褐色~煙色で傷つくと暗灰色になるのではなく帯白クリーム色~帯黄色で傷つくと灰色になる 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が角形ではなく円形~角形 本種と異なり肉がクリーム色~淡褐色ではなく黄褐色 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく楕円形~ほぼ円筒形 本種より担子胞子のQ値が大きい 本種と異なり菌糸がかなり密なのではなくかなり緩い 本種と異なり菌糸が部分的に膨大する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Bjerkandera centroamericana 孔口のサイズの範囲が重なる 孔口が角形 実質菌糸がかなり密に錯綜する ITS+nLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が淡い黄金褐色ではなく白色~帯褐色 本種と異なり傘表面がビロード状~微細な綿毛状で縁部にかけて溝線を有するのではなく僅かに綿毛状 本種と異なり孔口面が淡褐色~煙色で傷つくと暗灰色になるのではなく汚白色で傷つくと灰色または暗褐色になる 本種と異なり肉がクリーム色~淡褐色ではなく淡黄褐色 本種より担子胞子の幅が僅かに広い 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく類球形~広楕円形 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種と異なり菌糸が薄壁~厚壁ではなく薄壁~僅かに厚壁 ITS+nLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される