2021年6月22日 (仮訳)極東ロシア産の北極圏-高山帯産地衣類の新記録 Yakovchenko, L. et al., 2020. New records of arctic-alpine lichens from the Russian Far East. Herzogia. Avaialble at: https://bioone.org/journals/herzogia/volume-33/issue-2/heia.33.2.2020.455/New-records-of-arctic-alpine-lichens-from-the-Russian-Far/10.13158/heia.33.2.2020.455.short [Accessed June 22, 2021] 【R3-08529】2021/6/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 極東ロシアから19種の地衣類の新産地を報告した。 そのうちAspicilia asteriaとA. umbrinellaをロシア新産種として、5種を極東ロシア新産種としてそれぞれ報告したほか、沿海地方、サハリン州などにおける新産種を報告した。 また、A. pseudovulcanicaをA. asteria、A. submamillataをA. umbrinellaをシノニムとした。 (ロシア新産種) Aspicilia asteria Hue 【よく似た種との区別】 Aspicilia umbrinella ロシア、韓国に分布する 生息環境が同一のことがある 岩上生地衣である 子嚢胞子のサイズが類似している 粉子のサイズが類似している 本種と異なり1600 mを超える標高に分布する 本種より子器の幅が広い 本種より子実層の丈が低い (ロシア新産種) Aspicilia umbrinella Hue 【よく似た種との区別】 Aspicilia asteria ロシア、韓国に分布する 生息環境が同一のことがある 岩上生地衣である 子嚢胞子のサイズが類似している 粉子のサイズが類似している 本種と異なり1600 mを超える標高に分布しない 本種より子器の幅が狭い 本種より子実層の丈が高い (極東ロシア新産種) Buellia lacteoidea B. de Lesdain (極東ロシア新産種) Buellia ocellata (Flörke) Körber 【よく似た種との区別】 Buellia sharpiana 本種と異なり髄層がI陰性ではなく陽性 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Buellia jugorum 地衣体が淡黄色 地衣体がC+橙色 子器が”cryptolecanorine”型 子実下層がN+赤色 地衣成分としてキサントンを含む 本種と異なり地衣体が散在する 本種と異なり地衣体が一様に亀裂状~小区画状なのではなく辺縁の小区画が顕著に拡大して鱗片状になることがある 本種より粉子のサイズが大きい Tetramelas concinnus 地衣体が黄色 地衣体がC+橙色 粉子の長さの範囲が重なる 本種と異なり地衣体の小区画が小疣状~小粒状 本種と異なり子器がレキデア型 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり子器が老成すると固着する 本種と異なり地衣体がK±黄色 本種と異なり地衣体がI±青色 本種と異なり子嚢胞子がしばしば屈曲する (極東ロシア新産種) Dermatocarpon polyphyllizum (Nylander) Blomberg & Forssell (極東ロシア新産種) Lecanora reagens Norman 【よく似た種との区別】 Japewia subaurifera 粉芽塊が破出する 粉芽塊が帯黄色 粉芽塊がK+褐色 本種と異なり樹皮生地衣である 本種と異なり地衣体の小区画が帯褐色 Lecanora epanora 岩上生地衣である 地衣体が黄色 地衣体が痂状 粉芽を有する 本種と異なり粉芽塊が球形で凸形 (極東ロシア新産種) Miriquidica pycnocarpa (Körber) M.P. Andreev 【よく似た種との区別】 Scoliciosporum intrusum 子器の形態が類似している 本種と異なり子実層に橙色の小粒を含む 本種と異なり子実層にK+紫色の小粒を含む 本種と異なり子実下層が暗褐色でない 本種より子嚢胞子が短い Stereocaulon cumulatum 子器が凝集する 子器が小型 本種と異なり地上生地衣である 本種と子器の発達様式が異なる 本種と異なり子嚢がPorpidia型 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1 Hertelidea botryosa 子器が房状の集まりをなす 子器が微小である 本種と異なり樹皮生地衣である Lecidella carpathica ロシアに分布する 形態的に類似している(この種の形態が異常な場合に混同のおそれがある) 地衣体がK+黄色 子器が凝集する 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり果托の縁が永存性である 本種と異なり子嚢がLecanora型ではなくBacidia型 本種と異なり子嚢胞子が狭楕円形ではなく広楕円形 本種と異なり子嚢胞子が薄壁ではなく厚壁 (極東ロシア南部新産種) Lecanora argentea Oxner & Volkova 【よく似た種との区別】 Lecanora gangaleoides ロシアに分布する 本種と異なり子器が漆黒 本種と異なり子実上層が青緑色~緑色 (極東ロシア南部新産種) Lecidea promiscua Nylander 【よく似た種との区別】 Lecidea umbonata 岩石生地衣である 子器中央に小さい瘤がある 本種と異なり石灰岩に生じる 本種と異なり地衣体が良好に発達する 本種と異なり地衣体が厚い 本種と異なり地衣体が環紋状 本種と異なり子実下層が黒色 Lecidea paratropoides 本種と異なり髄層がI陰性でない 本種より子実下層が濃色 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Lecidea auriculata 本種と異なり果殻が良好に発達する 本種と異なり果殻が帯桃褐色で周縁部が暗褐色~黒色 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Lecidea promiscens 本種と異なり岩上生地衣でない 本種と異なり地衣体が小区画状でない (極東ロシア南部新産種) Miriquidica leucophaea (Flörke ex Rabenhorst) Hertel & Rambold 【よく似た種との区別】 Miriquidica subplumbea 本種と異なり地衣体が鉛灰色~暗灰色 本種と異なり地衣体が鱗片状~小区画状 本種と異なり地衣体表面が艶消し状 Miriquidica obnula 本種と異なり果殻の外側が赤褐色~紫褐色 Miriquidica complanata 本種と異なり果殻の発達が乏しい 本種と異なり果托の縁が永存性 Miriquidica lulensis 本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含む (極東ロシア南部新産種) Placopsis cribellans (Nylander) Räsänen デイジーゴケ 【よく似た種との区別】 Placopsis clavifera 裂芽を有する 本種と異なり裂芽が地衣体に固着し、めったに侵食されない 本種と異なり裂芽が大型 本種と異なり裂芽が指状から稀に類珊瑚状で頂部が膨大する Placopsis subcribellans 裂芽を有する 本種と異なり地衣体上面に磨いた象牙のような光沢を有する 本種より裂片のサイズが大きい 本種と異なり裂片が扁平 本種と異なり裂片に縁部から中央に向かって深い亀裂を有する 本種より裂芽が疎らである (極東ロシア南部新産種) Rhizocarpon saanaense Räsänen (極東ロシア南部新産種) Rimularia badioatra (Krempelhuber) Hertel & Rambold 【よく似た種との区別】 Rimularia limborina ロシアに分布する 地衣体がC+帯桃赤色 本種と異なり子器が無柄である 本種と異なり果托の縁が厚い 本種と異なり果托の縁が深く裂ける Rimularia actinostoma 子器が埋生する 子器が微小である 本種と異なり地衣体がC陰性である 本種と異なり子器盤が不明瞭である 本種と異なり子器盤が地衣体の色と類似している 本種と異なり地衣成分としてジロホール酸を含む (沿海地方新産種) Rhizocarpon polycarpum (Hepp) Th. Fries 【よく似た種との区別】 Rhizocarpon jemtlandicum 本種と異なり髄層がI陰性 本種と異なり子嚢胞子が初めから褐色 Rhizocarpon badioatrum 本種と異なり髄層がI陰性 本種と異なり子嚢胞子が初めから褐色 (サハリン州新産種) Acarospora veronensis A. Massalongo (サハリン州新産種) Rimularia limborina Nylander 【よく似た種との区別】 Rimularia badioatra ロシアに分布する 地衣体がC+帯桃赤色 本種と異なり子器が無柄でない 本種と異なり果托の縁が薄い 本種と異なり果托の縁が深く裂けるという特徴を欠く (その他掲載種) Umbilicaria herrei Frey 【よく似た種との区別】 Umbilicaria hyperborea(ダイセツイワタケ) ロシアに分布する 本種ほど地衣体が対称形の類円形でない 本種と異なり地衣体表面がしばしば白色の粉霜に覆われるという特徴を欠く 本種と異なり地衣体下面にリジノモルフを有するという特徴を欠く 本種と異なり子器が豊富という特徴を欠く (その他掲載種) Umbilicaria hyperborea (Acharius) Hoffmann ダイセツイワタケ 【よく似た種との区別】 Umbilicaria herrei ロシアに分布する 本種より地衣体が対称形の類円形である 本種と異なり地衣体表面がしばしば白色の粉霜に覆われる 本種と異なり地衣体下面にリジノモルフを有する 本種と異なり子器が豊富である (その他掲載種) Lecanora gangaleoides Nylander 【よく似た種との区別】 Tephromela atra(クロイボゴケ) 本種と異なり子実層が紫赤色 本種と異なり子実層がK+紫色 Lecanora cenisia 本種と異なり子実上層が褐緑色~褐色 本種と異なりpol陽性の結晶を表面に含む Lecanora atrosulphurea 本種と異なり果托の縁が永存性という特徴を欠く Lecanora argentea ロシアに分布する 本種と異なり子器が漆黒でない 本種と異なり子実上層が青緑色~緑色でない