2020年2月6日 (仮訳)Bryocentria属の新種および新産種 – ボタンタケ目に含まれるコケ生息性の子嚢菌の属 Döbbeler, P. 2010. New species and records of Bryocentria – a hypocrealean genus of bryophilous ascomycetes. Karstenia. Available at: http://www.funga.fi/Karstenia/Karstenia_50-1_2010-2.pdf [Accessed February 5, 2020] 【R3-07023】2020/2/6投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ コスタリカにおいてクサリゴケ科のコケに生じた3種の菌を検討し、Bryocentria aequinoctialis、B. manubriata、およびB. merosporaとして新種記載した。 また、フィンランドにおいてSanionia uncinataに生じた菌を検討し、B. septinensisとして新種記載した。 その他、B. brongniartiiおよびB. metzgeriaeの新記録を報告し、本属の検索表を掲載した。 Costa Rica, Alajuela, Surroundings of the volcano Arenal, east of the Laguna de Arenal (新種) Bryocentria aequinoctialis Döbbeler 語源…昼夜平分時の(熱帯に生じることから) 【よく似た種との区別】 Bryocentria cyanodesma コケ寄生菌である 子嚢殻が表在性 本種と異なりコスタリカではなくヨーロッパなどに分布する 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種より子嚢のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Bryocentria septinensis コケ寄生菌である 子嚢殻が表在性 本種と異なりコスタリカではなくフィンランドに分布する 本種と異なりクサリゴケ科ではなくカギハイゴケ属のコケを宿主とする 本種より子嚢胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり子嚢胞子表面に繊細なシアノフィリックの疣を有する Bryocentria manubriata コスタリカに分布する 同じクサリゴケ科のコケを宿主とする 子嚢殻が表在性 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形~楕円形ではなくほぼ桿形で両端が丸い 本種と異なり子嚢胞子にシアノフィリックの帯を有するのではなく欠く Costa Rica. Prov. Alajuela. Southern surroundings of the volcano Arenal, Parque Nacional Arenal (新種) Bryocentria manubriata Döbbeler 語源…取っ手付きの(子嚢胞子の形状から) 【よく似た種との区別】 Bryocentria aequinoctialis コスタリカに分布する 同じクサリゴケ科のコケを宿主とする 子嚢殻が表在性 本種より子嚢胞子が短い 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子がほぼ桿形で両端が丸いのではなく紡錘形~楕円形 本種と異なり子嚢胞子にシアノフィリックの帯を欠くのではなく有する Costa Rica. Prov. Limón. Swamp forest near Tortuguero at the Carribean cost (新種) Bryocentria merospora Döbbeler 語源…分裂胞子の 【よく似た種との区別】 Nectria brenesii 同じクサリゴケ科のコケを宿主とする 子嚢胞子が分裂して部分胞子を生じる 本種と異なり子嚢胞子が亜鈴形でない 本種と異なり子嚢胞子の細胞数が3ではなく2 Bryocentria brongniartii コケ寄生菌である 子嚢胞子の形状が類似している 本種と異なりコスタリカではなくヨーロッパなどに分布する 本種と異なりクサリゴケ科のコケではなくFrullania dilatataを宿主とする 本種と異なり子嚢胞子が分裂して部分胞子を生じるという特徴を欠く 本種と異なり子嚢胞子がシアノフィリックである Finland, Pohjois-Häme, Woodland about 11 km SSW of Suolahti (新種) Bryocentria septinensis Döbbeler 語源…Seppo Huhtinen博士に献名(名前のSep-と-tinenの合成語) 【よく似た種との区別】 Bryocentria cyanodesma ヨーロッパに分布する コケ寄生菌である 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が樽形ではなく狭円筒形~ほぼ円筒形 本種と異なり子嚢胞子表面に繊細なシアノフィリックの疣を有するのではなく平滑 Bryocentria aequinoctialis コケ寄生菌である 子嚢殻が表在性 本種と異なりフィンランドではなくコスタリカに分布する 本種と異なりカギハイゴケ属ではなくクサリゴケ科のコケを宿主とする 本種より子嚢胞子のサイズが僅かに小さい 本種と異なり子嚢胞子表面に繊細なシアノフィリックの疣を欠く (新産種) Bryocentria brongniartii (P. Crouan & H. Crouan) Döbbeler 【よく似た種との区別】 Bryocentria merospora コケ寄生菌である 子嚢胞子の形状が類似している 本種と異なりヨーロッパなどではなくにコスタリカ分布する 本種と異なりFrullania dilatataではなくクサリゴケ科のコケを宿主とする 本種と異なり子嚢胞子が分裂して部分胞子を生じる 本種と異なり子嚢胞子がシアノフィリックでない (その他掲載種) Bryocentria cyanodesma Döbbeler 【よく似た種との区別】 Bryocentria septinensis ヨーロッパに分布する コケ寄生菌である 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種より子嚢胞子の幅が広い 本種と異なり子嚢胞子が狭円筒形~ほぼ円筒形ではなく樽形 本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく繊細なシアノフィリックの疣を有する Bryocentria aequinoctialis コケ寄生菌である 子嚢殻が表在性 本種と異なりヨーロッパなどではなくコスタリカに分布する 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい (新産種) Bryocentria metzgeriae (Ade & Höhn.) Döbbeler