(仮訳)ニュージーランドおよびクック諸島に産したMarthamyces属の新種および新属Ramomarthamyces
Johnston, PR. & Park, D-C. 2020. New species of Marthamyces and Ramomarthamyces gen. nov. from New Zealand and the Cook Islands. Mycotaxon. Available at: https://www.ingentaconnect.com/contentone/mtax/mt/2019/00000134/00000003/art00012 [Accessed January 29, 2020] 【R3-06999】2020/1/29投稿

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3行まとめ

ニュージーランドにおいてPhormium tenaxの葉に斑点を生じた菌を検討し、Marthamyces harakekeとして新種記載した。
また、Marthamyces属が多系統群であることが示されたことから、新属Ramomarthamycesを設け、3種をこの属に移した。
また、クック諸島からM. maccormackiiおよびM. renga、ニュージーランドからM. metrosideriおよびR. tukuをそれぞれ新種記載した。
New Zealand, Auckland, Waitakere Ranges, Kaitarakihi Beach

(新種)

Marthamyces harakeke P.R. Johnst.
語源…宿主のマオリ語名より
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【よく似た種との区別】
Marthamyces emarginatus
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりマオラン属ではなくユーカリ属植物を宿主とする
本種と異なり生葉に生じるという特徴を欠く
本種と異なり子嚢果の形状が細長くない
本種より子嚢胞子の幅が狭い
本種と異なり子嚢胞子が”bifusiform”~”trifusiform”でない
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Cook Islands, Rarotonga, Te Rua Manga, near summit

(新種)

Marthamyces maccormackii P.R. Johnst.
語源…支援者であるクック諸島生物多様性・自然遺産トラストのGerald McCormack氏に献名
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【よく似た種との区別】
Marthamyces emarginatus
同じフトモモ科植物を宿主とする
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりオガサワラフトモモ属ではなくユーカリ属植物を宿主とする
本種より子嚢果の壁が明色
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marthamyces metrosideri
ニュージーランドに分布する
同じオガサワラフトモモ属植物を宿主とする
肉眼的形態が非常に類似している
子嚢果上壁が暗色
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢頂部が嘴状でない
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marthamyces renga
クック諸島に分布する
同時に生じることがある
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種ほど子嚢果が深く埋生しない
本種より子嚢果のサイズが大きい
本種より子嚢果の壁が淡色
本種より子嚢果が角張っている
本種と異なり子実層面が黄色でない
本種と子嚢の形状が異なる
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
New Zealand, Wellington, Wainuiomata Waterworks Catchment Area

(新種)

Marthamyces metrosideri P.R. Johnst.
語源…オガサワラフトモモ属の
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【よく似た種との区別】
Marthamyces emarginatus
同じフトモモ科植物を宿主とする
形態的に類似している(従来同種とされていた)
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりオガサワラフトモモ属ではなくユーカリ属植物を宿主とする
本種より子嚢果上壁が明色
本種と異なり子嚢が徐々に先細りになり頂部が丸いという特徴を欠く
Cook Islands, Rarotonga, Raemaru Track, summit

(新種)

Marthamyces renga P.R. Johnst.
語源…マオリ語で「黄色」(子実層面の色から)
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【よく似た種との区別】
Marthamyces maccormackii
クック諸島に分布する
同時に生じることがある
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢果が深く埋生する
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種より子嚢果の壁が濃色
本種ほど子嚢果が角張っていない
本種と異なり子実層面が黄色
本種と子嚢の形状が異なる
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marthamyces emarginatus
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種ほど子嚢果が深く埋生しない
本種より子嚢果のサイズが小さい
本種ほど子嚢果が角張らない
本種と異なり子実層面に黄色の結晶を含まない
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
New Zealand, Chatham Islands, Rekohu, Tuku Reserve Tuku Road, Chatham Islands, New Zealand

(新種)

Ramomarthamyces tuku P.R. Johnst.
語源…(属名)枝の+Marthamyces属(側糸の形状から)/(種小名)トゥク(地名)の
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【よく似た種との区別】
Ramomarthamyces gilvus
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりニュージーランドではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりイグサ属ではなくカヤツリグサ科植物などを宿主とする
本種と異なり子嚢果の形状が細長いという特徴を欠く
本種と異なり子嚢の壁が未分化という特徴を欠く
本種と異なり子嚢胞子の隔壁より上が膨大するという特徴を欠く
本種と異なり側糸の間に結晶の良好に発達した層を有する
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marthamyces dendrobii
ニュージーランドに分布する
子嚢胞子の隔壁より上が膨大する
本種と異なりイグサ属植物を宿主とするという特徴を欠く
本種と異なり子嚢果上部の壁が暗色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい

(新組み合わせ)

Marthamyces culmigenus (Ellis & Everh.) Johnst.
旧名:Naemacyclus culmigenus Ellis & Everh.
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(その他掲載種)

Marthamyces emarginatus (Cooke & Massee) Minter
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【よく似た種との区別】
Marthamyces maccormackii
同じフトモモ科植物を宿主とする
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアなどではなくニュージーランドに分布する
本種と異なりユーカリ属ではなくオガサワラフトモモ属植物を宿主とする
本種より子嚢果の壁が暗色
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Marthamyces metrosideri
同じフトモモ科植物を宿主とする
形態的に類似している(従来同種とされていた)
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアなどではなくニュージーランドに分布する
本種と異なりユーカリ属ではなくオガサワラフトモモ属植物を宿主とする
本種より子嚢果上壁が暗色
本種と異なり子嚢が徐々に先細りになり頂部が丸い
Marthamyces harakeke
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアなどではなくニュージーランドに分布する
本種と異なりユーカリ属ではなくマオラン属植物を宿主とする
本種と異なり生葉に生じる
本種と異なり子嚢果の形状が細長い
本種より子嚢胞子の幅が広い
本種と異なり子嚢胞子が”bifusiform”~”trifusiform”である
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Ramomarthamyces barbatus (P.R. Johnst.) P.R. Johnst.
旧名:Marthamyces barbatus P.R. Johnst.
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(新組み合わせ)

Ramomarthamyces dracophylli (P.R. Johnst.) P.R. Johnst.
旧名:Marthamyces dracophylli (P.R. Johnst.) Minter
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(新組み合わせ)

Ramomarthamyces gilvus (Rodway) P.R. Johnst.
旧名:Marthamyces gilvus (Rodway) P.R. Johnst.
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【よく似た種との区別】
Ramomarthamyces tuku
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストラリアなどではなくニュージーランドに分布する
本種と異なりカヤツリグサ科などではなくイグサ属植物を宿主とする
本種と異なり子嚢果の形状が細長い
本種と異なり子嚢の壁が未分化である
本種と異なり子嚢胞子の隔壁より上が膨大する
本種と異なり側糸の間に結晶の良好に発達した層を欠く
nrSSU+ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される