2022年6月5日 (仮訳)日本産Inocybe属 (2) Kobayashi, T. 2003. Notes on the genus Inocybe of Japan: II. Mycoscience. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s10267-003-0123-2 [Accessed June 5, 2022] 【R3-09571】2022/6/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 北海道で採集された2種の菌を検討し、それぞれInocybe ovoidea、I. furcataとして新種記載した。 前者は傘が黄褐色で担子胞子が扁桃形、縁シスチジアが卵状~広紡錘形であること、後者はInocybe節の典型的な形質を有していた。 また、滋賀・兵庫・東京・千葉から日本新産種としてI. oblectabilisを報告した。 北海道札幌市中央区旭山 (新種) Inocybe ovoidea Takah. Kobayashi タマゴトマヤタケ 語源…卵状の(シスチジアの形状から) 【よく似た種との区別】 Inocybe langei 側シスチジアが卵状 縁シスチジアが卵状 本種と異なり日本ではなくフィンランドなどに分布する 本種と異なり縁シスチジアに短い柄を有する 本種と異なりメチュロイドが通常偽頭状 本種と異なり柄シスチジアが柄のほとんど基部まで分布する Inocybe cryptocystis 本種と異なり傘表面が平滑 本種と異なり柄基部に丸みを帯びたやや縁取り状の縁がある 本種と異なり側シスチジアが紡錘形~狭便腹形で時に円筒形の頸部と柄を有する Inocybe albovelutipes 傘が肉桂クリーム色~淡黄褐色 柄が上下同大 本種と異なりコルチナを有する 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子頂部が鈍頭 Inocybe elliptica 本種と異なり傘表面が小亀裂状でない 本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形 本種と異なり側シスチジアが有柄 本種と異なり側シスチジアが若干厚壁 北海道札幌市手稲区前田森林公園 (新種) Inocybe furcata Takah. Kobayashi マタジョウトマヤタケ 語源…叉状の(メチュロイドの形状から) 【よく似た種との区別】 Inocybe lanuginella 本種と異なり担子胞子に明瞭な結節部を有する 本種と異なりシスチジア頂部が截断状 Inocybe curvipes(ハイチャトマヤタケ) 本種とメチュロイドの形状が異なり、叉状ではなく頂部が鋭頭 (日本新産種) Inocybe oblectabilis (Britzelmayr) Saccardo コブミノオオトマヤタケ