(仮訳)高塩分環境において分離されたユーロチウム綱の新種、Phialosimplex salinarum
Greiner, K. et al., 2014. Phialosimplex salinarum, a new species of Eurotiomycetes from a hypersaline habitat. IMA Fungus. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/ima/imafung/2014/00000005/00000002/art00010 [Accessed May 21, 2015].
【R3-01845】2015/05/21投稿

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3行まとめ

ドイツ、バイエルン州の岩塩鉱山において塩分濃度の高い水試料から分離された菌を検討し、Phialosimplex salinarumとして新種記載した。
本種は分生子形成細胞が短く、分生子が主に球形で、厚壁胞子および菌核を形成せず、水溶性色素も産生しないことなどで同属他種と区別された。
また、分子系統解析の結果を基に、Basipetospora halophilaPhialosimplex属に移した。
Germany, Bavaria, Upper Bavaria, Berchtesgaden salt mine

(新種)

Phialosimplex salinarum Greiner, Peršoh, Weig & Rambold
語源…製塩の
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【よく似た種との区別】
Phialosimplex caninus
分生子頭を有する
分生子のサイズの範囲が重なる
厚壁胞子を欠く
菌核を欠く
35°Cで生育可能
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり岩塩鉱山の水試料ではなくイヌの骨髄穿刺液から分離される
本種と異なり分生子が主に球形で類球形のこともあるのではなく類球形
本種よりフィアライドが長い
本種と異なり水溶性色素(黄色)を産生する
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phialosimplex chlamydosporus
分生子頭を有する
菌核を欠く
35°Cで生育可能
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり岩塩鉱山の水試料ではなくイヌから分離される
本種よりフィアライドが長い
本種より分生子が長い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子が主に球形で類球形のこともあるのではなく卵形~洋梨形
本種と異なり厚壁胞子を形成する
本種と異なり水溶性色素を産生する
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phialosimplex halophila
好塩菌である
菌核を欠く
水溶性色素を産生しない
TSR1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり岩塩鉱山の水試料ではなくワカメから分離される
本種と異なり分生子頭を形成しない
本種より分生子のサイズが大きい
本種と異なり分生子が主に球形で類球形のこともあるのではなく球形・類球形・卵形・洋梨形
TSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phialosimplex sclerotialis
厚壁胞子を形成しない
水溶性色素を産生しない
35°Cで生育可能
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり岩塩鉱山の水試料ではなくホソムギから分離される
本種よりフィアライドが長い
本種と異なり分生子頭を形成しない
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子が主に球形で類球形のこともあるのではなく基部が截断状の卵形
本種と異なり菌核を形成する
ITSおよびTSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Phialosimplex halophila (F.J.H. Beyma) Greiner, Persoh, Weig & Rambold
旧名:Basipetospora halophila (J.F.H. Beyma) Pitt & A.D. Hocking
(基礎異名はOospora halophila J.F.H. Beyma)
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【よく似た種との区別】
Phialosimplex salinarum
好塩菌である
菌核を欠く
水溶性色素を産生しない
TSR1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりワカメではなく岩塩鉱山の水試料から分離される
本種と異なり分生子頭を形成する
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が球形・類球形・卵形・洋梨形ではなく主に球形で類球形のこともある
TSR1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される