2017年4月22日 (仮訳)地衣生Phoma属菌のフェオスフェリア科における系統的位置 Lawrey, JD. et al., 2012. Phylogenetic placement of lichenicolous Phoma species in the Phaeosphaeriaceae (Pleosporales, Dothideomycetes). Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-012-0166-9 [Accessed April 22, 2017]. 【R3-03955】2017/04/22投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 地衣生Phoma属菌の形態学的検討および分子系統解析を実施し、系統的位置およびテレオモルフ-アナモルフ関係を検討した。 そのうち米国でPunctelia rudectaから分離された種をP. puncteliaeとして、カナダでXanthomendoza属菌から分離された種をP. xanthomendozaeとして、それぞれ記載した。 また、その他の種をフランス、ベルギーなどにおける新産種として報告したほか、新宿主の報告も行った。 USA, Maryland, Frederick Co., Catoctin Mountain National Park, Hog Rock Trail (新種) Phoma puncteliae Diederich & Lawrey 語源…ハクテンゴケ属の 【よく似た種との区別】 Phoma lobariae 分生子のサイズが類似している 本種と異なり分生子形成細胞が細長い類円筒形 本種より分生子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり分生子の基部が不明瞭な截断状 本種より分生子殻の壁が厚い 本種より分生子殻の壁の孔口周辺が暗色 Canada, Quebec, Les Collines-de-l’Outaouais RCM, Gatineau Park, near Wakefield (新種) Phoma xanthomendozae Diederich & Freebury 語源…Xanthomendoza属の 【よく似た種との区別】 Phoma physciicola 本種より分生子形成細胞が短い 本種と異なり分生子形成細胞が細長いアンプル形ではなく類球形 本種より分生子のサイズが小さい Phoma pisutii 同じXanthomendoza属地衣を宿主とする 分生子殻のサイズが類似している 本種と異なりカナダではなく米国 (?) およびウクライナなどに分布する 本種と異なりXanthomendoza hasseanaおよびX. montanaではなくX. ulophyllodesなどを宿主とする 本種より分生子形成細胞が短い 本種と異なり分生子形成細胞が細長いアンプル形ではなく類球形~広洋梨形 本種より分生子のサイズが顕著に小さい 本種と異なり分生子が楕円形ではなく広桿形 Phoma ficuzzae ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダではなくフランスなどに分布する 本種と異なりXanthomendoza hasseanaおよびX. montanaではなくRamalina fastigiataなどを宿主とする ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (フランス、スロバキア、カナダ新産種) Phoma caloplacae D. Hawksw. (ベルギー、カナリア諸島新産種) Phoma cladoniicola Diederich, Kocourk. & Etayo ※Flavoparmelia caperata、Parmelina tiliacea、Ramalina pollinaria、およびSquamarina cartilagine本種の新宿主として報告した。 【よく似た種との区別】 Phoma foliaceiphila ベルギーに分布する 同じハナゴケ属地衣を宿主とする ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子が長い 本種より分生子のQ値が大きい ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (フランス新産種) Phoma ficuzzae Brackel 【よく似た種との区別】 Phoma xanthomendozae ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランスなどではなくカナダに分布する 本種と異なりRamalina fastigiataなどではなくXanthomendoza hasseanaおよびX. montanaを宿主とする ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (ベルギー新産種) Phoma foliaceiphila Diederich, Kocourk. & Etayo ※Parmelia sulcataを本種の新宿主として報告した。 【よく似た種との区別】 Phoma cladoniicola ベルギーに分布する 同じハナゴケ属地衣を宿主とする ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子が短い 本種より分生子のQ値が小さい ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+ITS、nrLSU+mtSSU、ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される