2026年6月20日 (仮訳)世界のRhytisma属類似菌類の系統分類 Wang, QT. et al. 2023. Phylogeny and taxonomy of Rhytisma-like species worldwide. Fungal Diversity. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s13225-023-00519-2 [Accessed June 20, 2026] 【R3-14004】2026/6/20投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Rhytisma属菌とその類縁属について形態学的検討および分子系統解析を実施した。 宿主特異性、分岐年代推定の結果も合わせて狭義の本科の概念を提唱し、4新属を含む8属を認め、7新種、15新組み合わせ、1新学名を発表した。 また、熱帯アメリカ産の1種を新属Neorhytismaとし、本菌群における属レベルの宿主特異性と宿主との共進化を示した。 中国湖北省神農架林区神農架国家級自然保護区 (新種) Fanglania hubeiensis C.L. Hou, T. Lv & P.F. Cannon 語源…湖北産の 【よく似た種との区別】 Fanglania himalensis 中国に分布する 同じヤバネヒイラギモチを宿主とする nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実下層が厚い 本種と異なり被覆子座外層が宿主クチクラからなり、内層が黒色厚壁の多角菌糸組織~球形菌糸組織からなり、最内層が僅かに褐色~暗褐色の”textura epidermoidea”からなる 本種と異なり基部子座を欠く nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fanglania ilicis-integrae 本種より子嚢果のサイズが大きい 本種より被覆子座が厚い 本種より子実下層が厚い 本種と異なり側糸頂部がコイル状という特徴を欠く 中国安徽省黄山 (新種) Fanglania parasitica C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 語源…寄生の 【よく似た種との区別】 Fanglania himalensis 中国に分布する 同じモチノキ属植物を宿主とする 子嚢の形態が類似している 子嚢胞子の形態が類似している 側糸の形態が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタラヨウではなくヤバネヒイラギモチなどを宿主とする 本種と子嚢果の開口機構が異なる 本種と異なり子嚢果の裂け目が複雑な迷路状ではなく単純な円形である 本種より子実下層が厚い 本種と異なり被覆子座外層が宿主クチクラからなり、内層が黒色厚壁の多角菌糸組織~球形菌糸組織からなり、最内層が僅かに褐色~暗褐色の”textura epidermoidea”からなる 本種と異なり基部子座を欠く nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fanglania ilicis-latifoliae 同じモチノキ属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢頂部が嘴状である 本種と異なり側糸頂部がコイル状という特徴を欠く 本種より被覆子座が薄い 本種と異なり基部子座が絡み合い菌糸組織からなる 本種より子実下層が厚い 中国雲南省デチェン・チベット族自治州シャングリラ市属都湖 (新種) Johnstoniella yunnanensis C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 語源…雲南産の 【よく似た種との区別】 Johnstoniella lonicerae 本種より子座のサイズが大きい 本種と異なり子嚢果に唇細胞を欠く 本種と異なり基部子座を欠く 本種と異なり子嚢頂部が嘴状でない 本種より子嚢胞子が短い Johnstoniella xylostei 本種より子嚢が短い 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり側糸が僅かにねじれて頂部が強く屈曲する 京都府左京区貴船 (新種) Rhytisma japonicum C.L. Hou, S. Wang & P.F. Cannon 語源…日本の 【よく似た種との区別】 Rhytisma acerinum 子嚢果の形態が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくカナダ、ドイツなどに分布する 本種より子嚢胞子がずっと長い nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhytisma americanum 同じカエデ属植物を宿主とする 子嚢胞子が糸状 nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくカナダなどに分布する 本種より子嚢胞子がずっと長い nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhytisma punctatum 同じカエデ属植物を宿主とする 子嚢胞子が糸状 nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくカナダなどに分布する 本種より子嚢胞子がずっと長い nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhytisma taiwanense 東アジアに分布する 子嚢果の外観が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなく台湾に分布する 本種より子嚢胞子の幅がずっと狭い 本種と異なり子嚢胞子が次第に先細りになるという特徴を欠く 本種と異なり側糸が先端で僅かに膨大する 本種と異なり子座の内部基質が無色で密に詰まった絡み合い菌糸組織からなるという特徴を欠く nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 台湾南投県鹿谷郷国立台湾大学実験林大学渓歩道 (新種) Rhytisma taiwanense R. Kirschner, M.J. Guo & C.L. Hou 語源…台湾産の 【よく似た種との区別】 Rhytisma japonicum 東アジアに分布する 子嚢果の外観が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり台湾ではなく日本に分布する 本種より子嚢胞子の幅がずっと広い 本種と異なり子嚢胞子が次第に先細りになる 本種と異なり側糸が先端で僅かに膨大するという特徴を欠く 本種と異なり子座の内部基質が無色で密に詰まった絡み合い菌糸組織からなる nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国雲南省麗江市老君山 (新種) Xyloma globosum C.L. Hou, S. Wang & P.F. Cannon 語源…球形の(子嚢果の形状から) 【よく似た種との区別】 Xyloma filamentosum 同じヤナギ属植物を宿主とする 子座の形態が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりSalix delavayanaなどではなくS. integraを宿主とする 本種と異なり子嚢果が生葉上で成熟するという特徴を欠く 本種より子嚢胞子が長い nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Xyloma umbonatum 本種より子嚢がずっと短い 本種と異なり側糸先端が褐色のゼラチン質被覆に埋もれる 中国湖北省神農架林区神農架国家級自然保護区 (新種) Xyloma shennongjiaense C.L. Hou, T. Lv & P.F. Cannon 語源…神農架産の 【よく似た種との区別】 Xyloma salicinum 形態的に類似している(この種に誤同定されていた) nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくスウェーデンなどに分布する 本種と異なり子座がしばしば顕著に癒合する 本種と異なり子座1つに子嚢果1つのみではなく多数を含む 本種より子実下層が厚い 本種より子嚢が長い 本種より子嚢胞子が長い 本種ほど子嚢胞子が棍棒形ではなく糸状である 本種より側糸が長い 本種と異なり側糸頂部が時に屈曲することがある nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Densorhytisma anhuiense (C.L. Hou & M. Piepenbr.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma anhuiense C.L. Hou & M. Piepenbr. 語源…(属名)密なRhytisma属(子座の位置から) (新組み合わせ) Densorhytisma huangshanense (C.L. Hou & M.M. Wang) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma huangshanense C.L. Hou & M.M. Wang (新組み合わせ) Fanglania concova (Ellis & Kellerm.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma concavum Ellis & Kellerm. 語源…(属名)中国の植物病理学者、戴芳瀾氏に献名 (新組み合わせ) Fanglania himalensis (Syd., P. Syd. & E.J. Butler) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma himalense Syd. (新組み合わせ) Fanglania ilicis-integrae (Y. Suto) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma ilicis-integrae Y. Suto 【よく似た種との区別】 Fanglania hubeiensis 本種より子嚢果のサイズが小さい 本種より被覆子座が薄い 本種より子実下層が薄い 本種と異なり側糸頂部がコイル状 (新組み合わせ) Fanglania ilicis-latifoliae (Henn.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma ilicis-latifoliae Henn. 【よく似た種との区別】 Fanglania parasitica 同じモチノキ属植物を宿主とする 本種と異なり子嚢頂部が嘴状でない 本種と異なり側糸頂部がコイル状 本種より被覆子座が厚い 本種と異なり基部子座が絡み合い菌糸組織からなるという特徴を欠く 本種より子実下層が薄い (新組み合わせ) Fanglania ilicis-pedunculosae (Y. Suto) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma ilicis-pedunculosae Y. Suto (新組み合わせ) Johnstoniella lonicerae (Henn.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma lonicerae Henn. 語源…(属名)ニュージーランドのPeter Johnston氏に献名 【よく似た種との区別】 Johnstoniella xylostei 本種より子嚢が長い 本種より子嚢の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子が糸状 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い (新組み合わせ、新学名) Johnstoniella xylostei C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma xylostei Naumov (中国新産種、新組み合わせ) Xyloma muelleri (Ullasa) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Cryptomyces muelleri Ullasa 【よく似た種との区別】 Xyloma maximum 子嚢胞子の形状が類似している 子嚢果の被覆層が脱落して子嚢果が露出する rLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり生木の葉ではなく若い枝に寄生する nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Xyloma polare (Masumoto, Tojo, M. Uchida & S. Imura) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma polare Masumoto, Tojo, M. Uchida & S. Imura 【よく似た種との区別】 Xyloma salicinum 形態的に識別困難なほど類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子座のサイズが顕著に大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Xyloma filamentosum (Masumoto, Tojo, Mas. Uchida & S. Imura) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma filamentosum Masumoto 【よく似た種との区別】 Xyloma globosum 同じヤナギ属植物を宿主とする 子座の形態が類似している nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりSalix integraなどではなくS. delavayanaを宿主とする 本種と異なり子嚢果が生葉上で成熟する 本種より子嚢胞子が短い nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Xyloma maximum (Fr.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma maximum Fr. 【よく似た種との区別】 Xyloma muelleri 姉妹群の関係にある 子嚢胞子の形状が類似している 被覆層が脱落して子嚢果を露出させる点が類似している 本種と異なり生葉に寄生する (新組み合わせ) Rhytisma annuliforme (Syd., P. Syd. & E.J. Butler) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Vladracula annuliformis (Syd., P. Syd. & E.J. Butler) P.F. Cannon, Minter & Kamal (基礎異名はSchizothyrium annuliforme Syd., P. Syd. & E.J. Butler) (新組み合わせ) Shiqia menziesii (Dearn. & Barthol.) C.L. Hou & P.F. Cannon 旧名:Melasmia menziesiae Dearn. & Barthol. 語源…(属名)中国の森林病理学者、劉世騏教授に献名 (新組み合わせ) Shiqia yuexiensis (C.L. Hou & M. Piepenbr.) C.L. Hou, Q.T. Wang & P.F. Cannon 旧名:Rhytisma yuexiense Hou & M. Piepenbr. Panama, Chiriquí province, Volcán Barú, Paso Ancho (新組み合わせ) Neorhytisma panamense (C.L. Hou, T. Trampe & M. Piepenbr.) M. Piepenbr., T.A. Hofm., S. Gronefeld & C.L. Hou 旧名:Rhytisma panamense C.L. Hou ※本種のネオタイプ標本を指定した。