2013年12月17日 (仮訳)西オーストラリアでのRubus anglocandicansの減少に関係する新種Phytophthora bilorbang Aghighi, S. et al., 2012. Phytophthora bilorbang sp. nov., a new species associated with the decline of Rubus anglocandicans (European blackberry) in Western Australia. European journal of plant …. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10658-012-0006-5 [Accessed December 17, 2013]. 【R3-00152】2013/12/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ オーストラリアのRubus anglocandicans減少地域で、根および根圏土壌から分離された菌をPhytophthora bilorbangとして新種記載した。 本種は接種試験で萎凋や病斑の症状を起こし、コッホの原則が満たされたことから、本種がRubus anglocandicansの減少の原因である可能性が示唆された。 また、本種とほぼ同一の塩基配列が米国、英国、フランス、ポーランドなど世界各地で報告されていることから、本種が移入種である可能性も考えられた。 Western Australia, Pemberton, banks of Warren River (新種) Phytophthora bilorbang Aghighi & T. Burgess 語源…オーストラリア南東部のアボリジニ、ヌンガー族の言葉で「川の土手に住む人」 【よく似た種との区別】 Phytophthora gregata 西オーストラリア州に分布する 土壌から分離される 厚壁胞子を形成する 本種と同じくホモタリックである ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で本種と同じ「クレード6」に含まれる 胞子嚢が外部伸長を起こさない 胞子嚢柄が胞子嚢内部で部分的に分枝する 本種より寒天培地で盛んに凝集を形成し、直径170 μmに達する PDA培地やV8A培地での生長が本種より速い 人参培地およびV8A培地で本種と異なり星形のコロニーを形成しない 最大生長温度が本種(30-32.5°C)より高い33-35°C 分離株の”abortion rate”が本種よりずっと高く、ほぼ100%に達することもある ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora gibbosa 西オーストラリア州に分布する 土壌から分離される 厚壁胞子を形成する 本種と同じくホモタリックである ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で本種と同じ「クレード6」に含まれる 本種と異なり胞子嚢にやや乳頭突起を持つことがある 胞子嚢の内部伸長が決して”nested”タイプにならない 菌糸の膨大部が決して鎖状に連ならない 本種と異なり卵胞子の約半分に装飾が見られる 本種より卵胞子の壁が厚い 本種と異なり造精器が側着性ではなく底着性 寒天培地上で凝集を形成しない PDA培地やV8A培地での生長が本種より速い 人参培地およびV8A培地で本種と異なり星形のコロニーを形成しない 最大生長温度が本種(30-32.5°C)より高い33-35°C ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora megasperma 西オーストラリア州に分布する 土壌から分離される 厚壁胞子を形成する 本種と同じくホモタリックである ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で本種と同じ「クレード6」に含まれる 胞子嚢が外部伸長を起こさない 本種より胞子嚢のL/b比が小さい 菌糸膨大部のサイズが本種より大きい 寒天培地上で凝集を形成しない PDA培地やV8A培地での生長が本種より速い 人参培地およびV8A培地で本種と異なり星形のコロニーを形成しない ITS、HSP90、BT、coxI、NADHの各遺伝子領域を用いた分子系統解析で明瞭に区別される